2020 Fiscal Year Research-status Report
法的判断における「良い議論」とは何か―法学と議論学の協働による接近
Project/Area Number |
20K20743
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
角松 生史 神戸大学, 法学研究科, 教授 (90242049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青沼 智 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (50306411)
曽野 裕夫 北海道大学, 法学研究科, 教授 (60272936)
師岡 淳也 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (50409918)
八田 卓也 神戸大学, 法学研究科, 教授 (40272413)
藤谷 武史 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (90313056)
得津 晶 東北大学, 法学研究科, 教授 (30376389)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 法解釈方法論 / 良い議論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、法的判断において「議論」が果たしうる役割について、法学各分野(公法・私法・訴訟法)の研究者と議論学研究者との学際的協働により探求し、法学における「良い議論」のあり方を示すことを目的とする。 研究初年度にあたる2020年度は、第一回の研究会を2020/8/25に開催し、議論学国際会議において研究分担者・研究協力者が行った報告(青沼智報告(Academic Debate and (Pre-)Law Education: A Japan-U.S.Comparison)、八田卓也報告(事例ディベートを通じた法学(民事訴訟法)少人数教育),角松生史報告(法的判断における「良い議論」とはどのようなものか-議論学との協働に向けて)、尾下悠希/角松生史報告(法律事例ディベートの実践;最高裁判例を素材に」))に関するフォローアップ討論を行うとともに、今後の研究会の進め方を打ち合わせた。 第2回研究会(2021/3/4)では、福永実氏(広島大学)の報告「アメリカにおける法解釈方法論」及び尾下悠希氏(神戸大学)の小報告「Sutton v. United Air Lines, Inc. における法解釈方法論(Textualism /Intentionalism, 行政解釈への敬譲)」を受けて、法解釈方法論とその具体的適用について法学・議論学双方の立場から検討した。法解釈方法論における普遍主義の問題、コモンローと制定法の解釈方法論の異同、民主政/権力分立の位置づけ等の論点等が議論された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2回の研究会を経て、法学研究者/議論学研究者の共通の関心を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2回の研究会開催を予定する。7月に議論学方法論に関する研究会を予定し、今後の研究のための理論的基盤を構築していく。各自の文献研究を進捗させる。
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Causes of Carryover |
2020年度はコロナのため、当初予定していた旅費等が節約できたこと、学会発表参加費もオンライン化されたことにより次年度使用額が生じた。2021年度には、コロナの状況を勘案しながら、オンライン・対面両方の研究会開催を想定する。
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Research Products
(10 results)