2020 Fiscal Year Research-status Report
Neural correlate of coordination and consensus: Neurocognitive approaches to social sciences
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20K20749
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
加藤 淳子 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 教授 (00251314)
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| Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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| Keywords | 脳 / 社会的行動 / 合理性 / プロスペクト理論 / 合意形成 / 動的因果モデル / 機能的磁気画像共鳴法 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、実験室における行動実験とfMRI(functional Magnetic Resonance Imaging:機能的磁気画像共鳴法)実験を組み合わせた、合意形成の神経基盤を解明する実験を行う予定であった。しかしながら、COVID19の感染拡大で、年度当初から実験自体が行えなかったり、その後も、複数の学生を一度に会合させる実験が望ましくない状況が続いた。そのため、当初の予定を変更し、より長期的な計画で将来行うものを前倒しすることとした。実験自体を行うことが難しかった年度当初は、 MRIによる脳画像データの新たな解析手法をマスターすることを最優先とした。具体的には、脳の賦活部位を特定するだけでなく、賦活した部位間の機能連結を推定する手法である動的因果モデル(Dynamic Causal Modeling)を用いる分析である。これを既に実験を行い脳画像データを得た、法的判断実験のデータを用いて行った。さらに、年度の後半では、 fMRI実験のみで実施できるオリエンテーションで、かつ人間の合理性と主観性を解明できる、プロスペクト理論を用いた実験を行った。同時に、画像データの解析を、賦活部位の特定共に、機能連結を解明する動的因果モデル(Dynamic Causal Modeling)で行い、獲得フレーミング下と損失フレーミング下における、リスクを伴う決定で、同じ脳の部位の賦活が観察される一方、その機能連結の関係が異なることがわかった。また年度末には、翌年度に予定している、実験室における行動実験とfMRI(functional Magnetic Resonance Imaging:機能的磁気画像共鳴法)実験を組み合わせた、合意形成の神経基盤を解明する実験の実験オリエンテーションを完成し、そのプログラミングを行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID19の感染拡大という予期せぬ状況により、実験計画を変えたため、評価は難しい一方、動的因果モデル(Dynamic Causal Modeling)という、長期的には習得を目指していた解析手法を短期間で、かつ成果を上げる形で習得できたことは大きい。合意形成実験後に計画していたプロスペクト実験でも同手法を用いることができた。結果として、実験室における行動実験とfMRI(functional Magnetic Resonance Imaging:機能的磁気画像共鳴法)実験を組み合わせた、合意形成の神経基盤を解明する実験は遅れたが、より進んだ解析手法を用いての分析が確実に行えることになったので、全体の進捗状況としては、上記のように順調に進んでいると言えよう。
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| Strategy for Future Research Activity |
既に、実験室における行動実験とfMRI(functional Magnetic Resonance Imaging:機能的磁気画像共鳴法)実験を組み合わせた、合意形成の神経基盤を解明する実験の実験オリエンテーションを完成し、そのプログラミングを行い、パイロット実験を複数回行っている。ので今後は、参加者を募集し、両実験をオンラインで参加者のコンピュータを接続する形で行う。行動実験3名、fMRI実験1名、計4名で1組となるので、最低40組の参加者から行動データと脳画像データを得た上で、脳機能解析を動的因果モデルを含めて行うのが、今後の目標である。2021年度中に解析を終え、学会発表を行った上で、論文の完成を目指す。これにより、当初の計画通り、出版にこぎつける展望が開ける。
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| Causes of Carryover |
コロナ禍のため、実験室の行動実験とfMRI実験を組み合わせる、合意形成の実験ができなかったため、それを次年度に持ち越した。実験準備は順調に進んでおり、2021年度には、すべての実験を終え、使用する計画である。
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Research Products
(3 results)
