2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K20765
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
田中 健太 武蔵大学, 経済学部, 教授 (30633474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 悟一 九州産業大学, 人間科学部, 准教授 (30734149)
小谷 浩示 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 教授 (80422583)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | ラボラトリー実験 / 脳波 / ナッジ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脳波計を用いたラボラトリー実験によって、ナッジ的施策の心理的効果の計量的な把握を目指す研究である。当該年度ではプレ実験の開始を予定していたが、新型コロナ感染拡大の影響や、新たに実験デザイン上、改良すべき点が散見されたため、研究課題自体は次年度に延長を行うことを申請、予定している。一方で、今年度ではこれまでの応用研究の取りまとめを行うとともに、本研究課題の中核となる経済実験のデザイン改良を行うことを主目的として、研究活動を行ってきた。応用研究の取りまとめの結果、当該研究の活動によって応用が可能となった個人の意思決定をサポートするアルゴリズムの開発作業を行い、このアルゴリズムを応用した応用研究を行った。研究協力者とともに経済実験を実施した結果、個人の意思決定の改善に、アルゴリズムによる情報提供が一定の不確実性に対する認知力の補正に期待できる結果が得られた。今後、当該応用研究で構築された個人の意思決定をサポートするようなアルゴリズムについても、当該研究課題の中核研究での応用が可能となると考える。こうした関連研究成果については、すでに書籍掲載論文、並びにディスカッションペーパーとして公表を行っている。またこれまでの研究活動の成果を国際学術誌へ投稿を行うなど、研究成果の社会への発信に向けて活動を行っている。次年度においては、当該年度において改良してきた実験運用方法を用い、実際のラボラトリー実験を行う予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究活動自体は進捗をしているものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響などによって、最終的な中核となる実験実施が遅れている。次年度への延長申請を行い、最終的な成果として、本研究課題の目的達成を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は本年度が最終年である予定であったが、研究進捗の状況と、より望ましい成果を得るために、次年度への研究期間延長の申請を行っている。次年度では、当該研究の中核となる脳波測定技術を応用した経済実験を実施し、これまでの応用研究とともに、研究成果の取りまとめを行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
当初、本年度に予定して脳波計を用いた経済実験等のラボラトリー実験内容改良と、新型コロナウイルス感染拡大の影響による実施自体の遅れによって、次年度使用額が生じた。研究延長を予定している次年度においては、各実験の実施、研究成果の公表(学会参加、論文投稿料等)に執行予定であった研究費を利用することを予定している。
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