2020 Fiscal Year Research-status Report
ダウン症者のための認知機能評価尺度の開発と汎用化のための検討
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20K20779
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
森藤 香奈子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (70404209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 明 長崎大学, 病院(医学系), 教授 (40325642)
黒田 裕美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (50512042)
高尾 真未 長崎大学, 病院(医学系), 技術職員 (90882465)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | ダウン症 / 認知機能 / 評価尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
ダウン症者に特化した認知評価尺度開発(日本語版CS-DS)は、本課題の採択前より取り組んできた。16才以上の解析は終了し、信頼性と妥当性を確認でき、学会報告を行った。2020年度は、日本語版CS-DSの有効性と妥当性の検証について、原著に合わせた16才以上の対象者の分析結果について、論文にまとめ現在、査読中である。また、上記と同時にデータ収集を行った16才未満のダウン症児の日本語版CS-DSについて、対象年齢を下げても信頼性・妥当性が確保できるかについて再解析を始めた。中学入学時(13歳以上)または小学校高学年(10歳以上)での使用が可能となれば、認知機能のピークを検討できる可能性がある。現在は10歳以上の対象者について、データの再整理を行っている。 田中ビネー知的検査Vとの比較研究については、所属機関および研究協力施設の倫理審査を受審し、許可を得た。データ収集が開始されている。対象者数は確保されているが、Covid-19の感染拡大状況に応じて、研究協力施設の外来受診受け入れ一時停止、各種申請手続き締め切り期間の延長等の状況が生じた。また、研究者が研究協力施設に訪問して、対象なる患者およびその家族に対して、研究説明ができない状況にある。研究協力者と連携し、研究協力依頼や各種手続きがスムーズに行える方法を検討、研究説明動画を作成し、タブレット端末を使用して説明を行うなどの環境調整を行った。また、日本語版CS-DSを正確に採点するためのソフトを作成した。 研究進捗やデータ分析については、月1回の研究ミーティングを継続して行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力施設において、田中ビネー知能検査受検のための受診がCovid-19の感染状況に影響を受けている。不要不急の外来受診を受け入れ中止の期間があるため、人数に制限があり、予定人数に達するまでの期間が、計画より長くなる可能性がある。計画そのものは予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力施設に、研究者が直接出向いて、対象者へ協力依頼を行うことが困難な状況にある。そのため、タブレット端末を使用して、研究説明動画を対象者に見て頂く方法をとり、協力施設の職員および対象者の安全の確保と負担軽減に努めている。 また、月1回の研究ミーティングにおいて、進捗状況の確認と研究続行の問題となる点についてディスカッションしている。
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Causes of Carryover |
学会がオンライン開催となったため出張旅費が不要となったこと、研究協力者との打ち合わせがオンラインミーティングを活用できることで、交通費が不要となった。 また、研究協力機関への対象者リクルートのための交通費も不要となったため。 次年度は研究協力機関のネット環境が十分でないため、ポータブルWifi等設置なども検討する。
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Research Products
(11 results)