2020 Fiscal Year Research-status Report
Measurement of entrepreneurship using natural language processing and application to the improvement of education program
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20K20799
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 彰則 東北大学, 工学研究科, 教授 (70232428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 修一 東北大学, 工学研究科, 教授 (00326539)
武田 浩太郎 東北大学, 工学研究科, 講師 (80727214)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | アントレプレナー教育 / アンケート / 個人的アントレプレナー志向 / 自然言語処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究計画は主にデータの収集である。アントレプレナー教育関連の授業を対象に、受講生にIEOを推定するためのアンケートを実施し、またレポートなどの自然言語で書かれたテキストを入手することが目標である。しかし、今年度は採択時期の関係から10月からの活動開始であったため、今後の研究に向けて、受講生へのアンケート項目の精査、アンケートを取る授業の選定を行い、テストケースとしてアンケート調査を行った。講義として「アントレプレナー入門塾」「汎用的技能ワークショップ」「目指せ社会起業家」の3つを対象とし、全部で15名からGoogle Formによってアンケートを取った。収集時期は後期授業を3回ほど行った後のタイミングである。数は少ないものの、アンケート項目の妥当性を検証するためのテストケースとしては十分と思われる。受講生の半分以上は経済学部、それ以外は工学部・法学部・理学部・教育学部から数名ずつが参加した。 Bolton&Laneによって開発されたIEOを推定するためのアンケート項目は英語しかないので、日本語に翻訳した「日本語版IEO分析アンケート項目」を開発した。これは10項目からなり、リスク志向を測る設問3つ、イノベーション志向を測る設問4つ、積極性を測る設問3つからなる。 10個の設問から3つの変数(リスク志向、イノベーション志向、積極性)を線型結合によって推定した(推定式は Bolton&Lane による)。これを分析した結果、リスク志向と積極性は関係がある(R=0.35, N=15)一方、リスク志向とイノベーション志向、積極性とイノベーション志向は独立である(R=-0.04 および R=0.03, N=15)ことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
最初はデータ収集を行う段階であるが、講義を対象とする関係上、半期ごとにしか依頼ができない。2020年度は10月からの活動になったため、事前に十分な依頼ができなかったことと、コロナウイルス対応によってアントレプレナー関係のイベントが少なくなったことが問題であった。2021度は事前にできるだけ人数の多い講義を対象として選び、可能な限りデータを増やせるよう準備する。
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Strategy for Future Research Activity |
データが集まらないと分析ができないので、2021年度はできるだけ多くの講義に協力を依頼し、データ収集に注力する。目標として100~150名分のデータを収集する予定である。 また、アンケート項目を見直し、従来のIEOを推定する項目に加えて、学部や身近にいる経営者の有無など、IEOに関係しそうな情報を収集することを目標としている。これにより、個人の状況とテキストから推定したIEOとを合わせることによってIEO推定を高精度化することができると考えられる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、予算申請時に想定していた会議出席などの旅費の利用がなくなったこと、および雇用した学術研究員の都合によって1日当たりの労働時間が想定より短くなり人件費が当初予定よりも少なくなったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は引き続き人件費および旅費に使用予定である。
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