2020 Fiscal Year Research-status Report
外国人高校生の中退率7.4倍を改善する多言語対応版数学動画コンテンツの開発と普及
Project/Area Number |
20K20824
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
黒田 恭史 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70309079)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中俣 尚己 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00598518)
岡本 尚子 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (30706586)
|
Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
|
Keywords | 数学動画コンテンツ / 高校数学 / 多言語対応 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の計画では,①高校数学1年生の日本語版動画コンテンツ50本の制作,②それらの5カ国多言語版動画コンテンツ250本の翻訳の,合計300本のコンテンツ制作,③それらを公開するための専用ホームページの開設を目標とした。 高校数学1年生の日本語版動画コンテンツは計画通り51本制作することができた。5カ国多言語版動画コンテンツは,コロナ禍の影響で留学生の来日等が滞ったため,韓国語,中国語,ポルトガル語の3カ国多言語版動画コンテンツ合計153本の翻訳に留まった。専用ホームページは計画通り開設した。一方で,2021年度に計画していた高校数学2年生の日本語版動画コンテンツ制作に先行して着手し,81本制作することができた。併せて,韓国語版動画コンテンツ81本の翻訳を行った。1年生と2年生分を合計すると,366本のコンテンツ制作を行った。併せて,これらの動画コンテンツを無償で公開するための専用ホームページを開設した。http://www.math-kuroda.jp/ 普及実績として動画視聴回数を集約すると,高校数学1年生の日本語版3,630回,韓国語版639回,中国語版732回,ポルトガル語版193回,高校数学2年生の日本語版5,501回,韓国語版1,515回の,総計12,210回の視聴がなされた(2021年4月17日現在)。 視聴回数を分析すると,高校数学1年生よりも,2年生の方が全体的に多いことから,より高度な数学の内容に対して,多言語での視聴ニーズが高いのではないかということが推察される。併せて,日本語版動画コンテンツの視聴回数も非常に多いことから,日本の高校生の数学学習支援にも活用が広がっていることが考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により,日本在住の留学生への翻訳(英語,ベトナム語)の依頼が滞ったが,その分,次年度に実施予定であった高校数学2年生日本語版動画制作を先行させるとともに,韓国語版については翻訳まで実施し,年間300本の制作を計画していたの対して,366本と計画を超える本数の動画制作につながった。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度に翻訳ができなかった英語,ベトナム語に関しては,翻訳可能な留学生の確定を最優先する。また,中国語翻訳を担っていた留学生が卒業したため,新たな留学生の確定が必要である。 英語と中国語に関しては,2021年4月に翻訳者の確定ができた。ベトナム語に関しては,日本に留学経験のあるベトナム在住の学生をも視野に入れて,確定する予定である。韓国語については,既に高校2年生まで翻訳済みであり,残りのポルトガル語は2020年度に依頼した留学生に引き続き翻訳を依頼する。
|
Research Products
(4 results)