2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study of factors that make science like and dislike using social emotional skills (non-cognitive skills)
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20K20856
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
吉岡 亮衛 国立教育政策研究所, その他部局等, 客員研究員 (40200951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江草 由佳 国立教育政策研究所, 研究企画開発部教育研究情報推進室, 総括研究官 (60413902)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 社会情動的スキル / 非認知スキル / 理科の好き嫌い / PISA / TIMSS / ウェブアンケート調査 / 科学教育 / 理科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,作成した調査問題による調査の実施と調査結果の分析・考察を行った。調査問題は,次の文献中の質問項目の中から抽出し,編集して3群169問を構成した。 ・国立教育政策研究所(2019),PISA2018資料2 生徒質問調査,・埼玉県教育委員会(2022), 令和3年度埼玉県学力・学習情況調査報告書,・国立教育政策研究所(2018), TIMSS2019児童質問紙小学校第4学年,TIMSS2019生徒質問紙中学校第2学年,・古屋健(2017), 大学生の学業遅延傾向に関わる性格特性について, 立正大学心理学研究所紀要第15号,pp.33-45.,・中山芳一・吉澤英里(2019), 非認知能力に関する自己評価シートの開発, 岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要第4号(2019),pp.186-195. 第1群は,現在の自分自身の性格等の問い,第2群は,小中高の学校時代の行動や感情等の問い,第3群は,学校時代の理科や理科の授業等に関する問いである。調査は諸般の状況を鑑み,大学生を対象者とするウェブアンケート調査を実施することとし,男女別および高校での受験コースの文理別で同数となるよう合計で1,000名の有効回答者数を確保することを目標として令和5年2月に実施した。 分析の結果,調査に参加した大学生の学校時代の理科の成績と好き嫌いには強い相関0.675(χ2=736.9,自由度=9)がみられた。また,分散分析の結果から,理科や理科の授業に好意的であるほど理科好きの気持ちは強く,成績も良いと言える。社会情動的スキルの内理科の成績の良し悪しに関係が強いのは,自己効力感,作業の習熟度合い,完全でありたいという欲求,粘り強さであり,理科の好き嫌いと関係が強いものも同様であった。このことから,社会情動的スキルの中に理科の成績や好き嫌いに強く関係する因子の存在は見い出せた。
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