2021 Fiscal Year Research-status Report
非接触バイタル計測を用いた野生チンパンジー社会のストレッサーの解明
Project/Area Number |
20K20875
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
松本 卓也 信州大学, 学術研究院理学系, 助教 (60827137)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | ストレス / 非接触バイタル計測 / 社会 / 移出入 / チンパンジー / ウマ / ミリ波レーダ / 父系 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍によりアフリカ渡航が困難になったことを受けて、野生霊長類社会のストレスを解明する目的で地獄谷野猿公苑のニホンザル集団の予備観察を行った。飼育下ウマを対象とした非接触バイタルセンシングに関する論文を投稿中である。出版済みの具体的な成果として、野生チンパンジーの社会の「障害」に関する論考を執筆し、共著書籍として出版した。また、チンパンジーを含むアフリカ野生動物の研究に関するレビュー論文(共著論文)を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は新型コロナウィルスの世界的な流行の影響により、京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリの飼育下チンパンジーを対象としたテストをすることができなかった。また、タンザニア連合共和国・マハレ山塊国立公園への渡航ができず、野生チンパンジーを対象とした動画撮影等も進められなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトを対象に作られたミリ波レーダによる心拍・呼吸数推定機器、サーモグラフィの時系列データ、およびステレオカメラの動画の分析を進め、チンパンジーを対象とした非接触バイタルセンシング技術を確立する。そして、新型コロナウィルスの流行が下火になったタイミングで野生チンパンジーを対象としたテストに移行する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響でチンパンジーを対象とした実験・観察のための許可取得が遅れたことが原因である。次年度使用額分の助成金はチンパンジーを対象とした実験・観察のための渡航費等にあてる。
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[Book] 病む・癒す2021
Author(s)
松本卓也(分担執筆)
Total Pages
362
Publisher
京都大学学術出版会
ISBN
4814003781