2021 Fiscal Year Research-status Report
Three problems of generalized complex geometry and generalized Kahler geometry
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20K20878
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 竜司 大阪大学, 理学研究科, 教授 (30252571)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 一般化された複素構造 / ポアソン構造 / 一般化されたケーラー構造 / カラビ・ヤオ予想 / 非可換代数幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は一般化された複素幾何, ケーラー幾何の以下三つの最も挑戦的な問題に焦点を絞って研究を進展させることを目的とするものである. (1)[一般化されたケーラー幾何学におけるカラビ・ヤオ型問題](2)[実4次元多様体上の一般化された複素構造の存在問題] (3)[ 一般化された複素 多様体と非可換代数幾何との対応の解明] 今年度は (1) に関し得られた結果を論文にまとめ、arxiv 上に投稿した. Ryushi Goto,Scalar curvature and the moment map in generalized Kahler geometry, arXiv:2105.13654 一般化されたケーラー幾何学においてスカラー曲率を適切に定義することはカラビ・ヤオ予想を定式化する上で大切であるが, 3-form で twist された一般化されたケーラー多様体 (M, J_1, J_2) の一般化されたスカラー曲率 S(J_1, J_2) の定式化に成功した. この一般化されたスカ ラー曲率は通常のケーラー多様体の場合には, よく知られたスカラー曲率に一致しており, 更に, シンプレクティック型の一般化されたケーラー多様体の場合には, モーメント写像となっている. また微分同相群の作用の元で同変であり, またd-閉なb-場の作用で不変である. また, J_1 ,J_2 との交換に関しても S (J_1, J_2)=S (J_2, J_1)となり, 不変 になっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目標 (1) については , スカラー曲率の新たな定式化が得られ、シンプレクティック型とは限らない一般化されたケーラー多様体についてスカラー曲率の研究をまとめることができた。 研究目標 (2), (3) については特に進展が得られていない.
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Strategy for Future Research Activity |
正則なポアソン構造と一般化されたケーラー構造は密接に関連してる。また変形量子化においてもポアソン構造は重要である。正則なポアソン構造に焦点を絞って、研究を進める。特に、モーメント写像の観点、小平埋め込み定理をポアソン多様体に拡張すること、そしてその漸近的な振る舞いの研究はとても重要である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスのため、海外への出張など、国際的な研究交流が難しくなったためである.
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Research Products
(9 results)