2022 Fiscal Year Research-status Report
Behavior of Large random tensors and related topics
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20K20882
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | free probability / random tensors |
Outline of Annual Research Achievements |
Razvan Gurau氏, Luca Lionni氏とともに「The tensor Harish-Chandra--Itzykson--Zuber integral II: detecting entanglement in large quantum systems」をまとめて、投稿、その後それを改訂し、専門誌「Communications in Mathematical Physics」に掲載が確定した。この論文では最近導入されたHarish-Chandra--Itzykson--Zuber積分のテンソルへの一般化を考え、そのテンソルのサイズNを大きくとったときの漸近挙動を調べた。この研究では、外部テンソルの大きさに対するスケーリングについて仮定している。我々は、漸近スケーリングの2パラメータクラスを解析し、いくつかの非自明な漸近レジームを明らかにした。この研究は、多粒子量子系のエンタングルメント特性の解析に関連する。特にランダム化された局所測定の文脈で、この領域への我々の結果の応用の可能性について議論した。 またZhi Yin氏, Liang Zhao氏, Ping Zhong氏とThe spectrum of local random Hamiltoniansをまとめてアーカイブに投稿した(arXiv:2210.00855)。この研究から以下のことがわかった。局所ランダムハミルトニアンのスペクトルは、その局所項の確率分布のいわゆるepsilon-free畳み込みによって表すことができる。そのスペクトルを研究するために、epsilon-non-crossing partitionsとpermutationsの集合の間に同型性を示した。さらに、ハミルトニアンの最大固有値の下界と上界を導出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で多くの研究集会や国際会議などのイベントや研究者の招聘、特に海外に関連するようなものがキャンセルされた。しかし、コロナによる影響を最大限に回避すべく、代替案を考えたり、オンラインを活用することにより、研究が滞ることないよう進めることができた。実際、2023年2月から作用素値非バックトラッキング法の共同研究を長年代表者と行っているCharles Bordenave氏が京都大学に長期(5ヶ月)滞在してくれている。氏と本研究課題の根幹部分である作用素値非バックトラッキング法について多くの議論をし、ランダムテンソルへのその適用を進めている。また、氏の来訪時期に共同研究者の佐久間紀佳やランダムテンソルの専門家のLuca Lionni氏が京都大学に来訪し、上記「The tensor Harish-Chandra--Itzykson--Zuber integral II: detecting entanglement in large quantum systems」で残された問題について議論した。またZhi Yin氏の博士課程の学生であるLiang Zhao氏が2022年夏に長期に京都大学に滞在し、上記の「The spectrum of local random Hamiltonians」について深く議論し完成させた。上記の研究をさらに発展させる計画を立て、研究代表者の博士課程学生の宮川らをメンバーに加えてさらにSpeicherとWysoczanskiが提唱したepsilon-自由確率論の研究を深めている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の影響はかなり小さくなり、海外ではほとんど平常通りに研究会が開催され、日本でも対面研究集会が増えてきている。対面による議論や意見交換は研究上欠かせないものであるので、積極的に海外の研究研究者を訪問したり研究会を開催していきたい。実際、2023年6月には京都大学の数理解析研究所で「RIMS Research Project 2023: Stochastic Processes and Related Fields」の一環のイベントとして本研究課題に非常に深く関わる「Random Matrices and Applications」という国際会議を開く。この研究集会には25人程度の招待講演者を招聘し、ポスター発表も合わせると40程度の発表がなされる。そこで一気に関連の最新の研究情報を収集し、研究を再加速する。また2023年度Charles Bordenave氏が前期の間7月まで滞在しているため氏と進めている作用素値非バックトラッキング法のランダムテンソルへの応用の研究をより深め、本研究課題目標である確率論で言う大数の法則や中心極限定理のようなサイズの大きい場合の不変量や摂動を計算する系統的なアプローチを作り上げ,ランダムグラフ,量子情報理論, 機械学習におけるランダムテンソルについての問題を解決を目指す。また秋には統計数理研究所でランダム行列のイベントを開催し量子情報理論やlocal random Hamiltoniansなどの共同研究を行ってきたPing Zhongらと議論を行う。可能であればフィールズ研究所の自由確率論のイベントなどにも参加し、研究成果のアピールと情報収集を行いより研究をシャープなものにしていく。
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Causes of Carryover |
2022年度Ben Hayes氏を京都大学へ招聘予定であったが、氏の予定により次年度へその予定を変更することにしたため。フランス・Toulouseへの出張が延期になった。Magee氏を招聘予定であったが、氏の都合により次年度以降に研究代表者がプリンストン大学へ訪問し、そこに滞在しているMagee氏と議論をする予定へ変更した。
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[Journal Article] The Weingarten calculus2022
Author(s)
Collins, Benoit and Matsumoto, Sho and Novak, Jonathan
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Journal Title
Notices of the American Mathematical Society
Volume: 69
Pages: 734--745
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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