2021 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー駆動マイクロチューブを使ったメガテスラ級極超高磁場の生成
Project/Area Number |
20K20910
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 匡且 大阪大学, レーザー科学研究所, 教授 (80192772)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | メガテスラ磁場 / マイクロチューブ / 超高強度レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はオープンソースコードEPOCH(2次元及び3次元)による粒子シミュレーションで行った。これまでに得られた予備計算(炭素を使用)から、種磁場 3kT、初期半径 3um、電子温度10MeV、等の条件下でMT級の磁場が確認された。本研究を通して全体物理解明と各パラメータの依存性や比例則を確立することができた。例えば100 テスラ程度の種磁場を印加した円筒ターゲットの表面に 相対論的強度レーザーを照射すると,円筒内面から噴出したプラズマが円環流となり,円筒中心部でメガテスラ級の磁場が生成される.今回,大阪大学レーザー科学研究所のペタワット・レー ザーである LFEX を二つのスネール・ターゲットに照射することで,本シミュレーション結果を実現するために必要な,200 T を越える空間的に一様な種磁場の生成に成功した.スネールターゲットとは,帯状の金属箔を円筒状に曲げたターゲットである.スネール・ターゲットの一部に高強度レーザーを集光照射すると,レーザーとプラズマの相互作用によって高エネルギーの電子 が加速され,スネール・ターゲットの外に飛び出し,スネール・ターゲットの中で電荷分布の偏り が生じる.電荷分布の偏りが電流を駆動し,スネール・ターゲットの表面に沿って円筒形で1メガアンペア相当の電流が流れる.この電流が磁場が,スネール・ターゲットの内部に磁場を生じ させる.図はレーザー照射前後でのダブル・スネール・ターゲットと円筒ターゲットのプロトン・ラジオグラフィの像である.ショット後に現れるリング状のパターンが磁場強度を表しており,二つのスネール・ターゲットの中央部で 200 テスラを越える磁場が得られることが確認できた.
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Research Products
(11 results)