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2022 Fiscal Year Research-status Report

Development of optical telescopes with nano-second time resolution and sub-miliarcsecond angular resolution

Research Project

Project/Area Number 20K20929
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

齋藤 隆之  東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (60713419)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 猪目 祐介  東京大学, 宇宙線研究所, 技術職員 (90869710)
Project Period (FY) 2020-07-30 – 2024-03-31
KeywordsSiPM / 大気チェレンコフ望遠鏡 / 強度干渉系
Outline of Annual Research Achievements

本研究の肝である強度干渉系の感度をあげるには、高い量子効率が求められる。その点で、従来型の光電子増倍管よりも、半導体光センサーSiPMが勝る。一方で、強度干渉系にとっては出力パルスの幅も感度に直結する。狭ければ狭いほど時刻情報が正確になり、強度干渉の精度が上がる。しかし通常SiPMのパルス幅は数十から数百ナノ秒あり、従来型の光電子増倍管には劣る。読み出し回路で整形することにより、その問題を解決する予定であったが、浜松ホトニクスの提案により、センサーそのものの出力波形を細くできる可能性があることがわかった。そこで、方針を転換し、浜松ホトニクスとともに、特殊なSiPMを開発した。クエンチング抵抗を極端に大きくすることにより、出力幅は3-4 ナノ秒となった。その副産物として、パルスの後に2マイクロ秒の長さのテールが続くこともわかった。
そのテールの原因を詳しく探ったが、SiPMのマイクロセルの放電に時間がかかるためと判明した。それは、バイアス電圧の回復にも時間がかかることも意味するが、強度干渉系の場合、強い光を検出することがないため、ほとんど問題にならないこともわかった。ダークカウントレートや光クロストークの確率にも問題がないことが確かめられた。
さらに、それを搭載するモジュールについても開発をすすめた。これまで開発してきた信号合算回路や温度補償回路、ライトガイドを搭載し、大口径望遠鏡に搭載できる形のモジュールのデザインが完成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

導体不足で、基板を作るときに部品がなかなかそろわないなど、進捗が妨げられた。光センサーの前に取り付けるライトガイドをガラスで作ったが、破損しやすいという欠点も判明した。パルス幅の問題は、読み出し回路で整形することで解決するつもりで開発をつづけていたが、センサーそのものを修正することもできることがわかり、それがよりよい解決方法とわかり、方針を変えた。

Strategy for Future Research Activity

当初はPMTとSiPMを一ピクセルずつ載せ、その前に回転式のフィルターをつけるという計画であったが、これまでの成果をみて軌道修正し、SiPM一ピクセルのモ ジュールを作成することにする。それでも本来の目的である、サブミリ秒の角度分解能、ナノ秒の時間分解能をもった光学望遠鏡の実現は十分可能である。新型のセンサーが完成し、これまで研究してきた「波形整形回路」が不必要になるが、より安定した装置の実現のために新型のセンサーで開発を進める。

Causes of Carryover

半導体やその他電子部品の流通が滞り、電子基板の作成が間に合わなかった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] CTA 報告 210:CTA大口径望遠鏡のためのSiPM モジュールの開発(2)2022

    • Author(s)
      齋藤隆之
    • Organizer
      日本物理学会2023年春季大会
  • [Presentation] CTA大口径望遠鏡のためのSiPMモジュールの開発2022

    • Author(s)
      橋山 和明
    • Organizer
      日本天文学会2022年秋季大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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