2020 Fiscal Year Research-status Report
透過フェムト秒レーザ熱検知プローブによる非接触・非破壊サブサーフェス評価への挑戦
Project/Area Number |
20K20953
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 裕樹 東北大学, 工学研究科, 准教授 (70606384)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | フェムト秒レーザ / サブサーフェス評価 / 熱検知センサ / 精密位置決め |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,微小薄膜抵抗体で構成するマイクロ熱検知センサと,集光フェムト秒レーザで構成した共焦点光学系とを融合して,試料表層下(サブサーフェス)の局所加熱とそれに伴う微小熱応答の高精度検知を両立する「フェムト秒レーザ熱検知プローブ」を構築し,非接触・非破壊サブサーフェス高精度評価を実現する手法の確立に挑戦することを目的としている.試料に対して高い透過特性を有するフェムト秒レーザを集光してサブサーフェスを局所的に安定加熱するとともに,集光フェムト秒レーザ内にマイクロ熱検知センサを配置し,試料面との間隙を共焦点光学系でフィードバック制御した状態で熱応答を取得することで,組成により変化するサブサーフェスの熱特性をピンポイントで高精度検出する非接触・非破壊かつ迅速なサブサーフェス検査の実現を目指す. 計画初年度となる令和2年度は,当初計画のとおり,フェムト秒レーザ熱検知プローブの共焦点光学系に用いるフェムト秒レーザ(中心波長1560nm)光源の構築を進めた.エルビウム添加ファイバを用いた,ファイバベースの共振器からなる光学系を設計してその構築を進めるとともに,フェムト秒レーザ熱検知プローブに用いるガラス基板マイクロ熱検知センサの試作を進めた.また,マイクロ熱検知センサ向けの信号増幅回路を設計・試作してその基礎特性評価を行い,複数センサ出力間の差動信号を利用することで高周波ノイズ成分の低減が図れることを実験的に見出した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画どおりにフェムト秒レーザ光学系の設計,およびマイクロ熱検知センサの試作および信号処理回路の構築が進んでいることから,おおむね順調に進んでいるものと判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
実施計画のとおりに実施する予定である.計画2年目となる令和3年度は,初年度に構築を進めた光ファイバベースのフェムト秒レーザ光源を用いた共焦点光学系の設計・構築を進めるとともに,その基礎特性を実験的に評価する.また,フェムト秒レーザ熱検知プローブの実現に向け,ガラス基板マイクロ熱検知センサの信号処理回路の設計・試作を進めるとともに,フィードバック制御系のハードウェア・ソフトウェア設計を進める.
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Causes of Carryover |
初年度である2020年度については,期末にセンサ位置決め用PZT3軸精密ステージを導入予定であったが,今後構築するフェムト秒レーザ熱検知プローブの仕様を見極めるために導入を先送りしたことで次年度使用額が生じた.今後,フェムト秒レーザを光源とする共焦点光学系の仕様が確定した後,必要に応じて上記装置を導入予定である.
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Research Products
(3 results)