2022 Fiscal Year Annual Research Report
親疎水面塗分けパターンに基づく微小液架橋配列を用いた大面積対象物の把持・離脱機構
Project/Area Number |
20K20981
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
齋藤 滋規 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (30313349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田岡 祐樹 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (50845766)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 液架橋力 / 親疎水面 / 把持・離脱 / 大面積 / 微小液滴 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「親水・疎水塗り分けを施したプローブ」によって液架橋力を制御することで、従来手法では困難であった「大面積かつ繊細(≒疵付きやすい)平板状物体」の自在ハンドリングを可能とすることである。具体的には、平板間に生じる液架橋力の原理を解明し、吸着面への液体供給ノズルの多数配列と親疎水塗分けにより『大面積対象物の液架橋力マニピュレーション』を可能にする知識の獲得を行う。 2022年度は、「親水・疎水塗分けを実施したプローブの設計・試作・性能評価」を行った。前者は、疎水部と親水部で異なる材料を用いたプローブを試作し。水分量を変化させることによる液架橋力の変化量を計測することで、性能評価を行った。特に、疏水部を内側にもつプローブと外側にもつプローブの2種類を作成し評価した。疏水部を内側にもつプローブでは液滴の量を減少させることによって、液架橋力が減少した。一方で親水部を内側にもつプローブでは液滴の量を増加させることによって液架橋力が減少した。液架橋力の増減の原因を明らかにするため、下面と側面から動画を撮影することで、液的の挙動を観察した。これにより、液適量の制御は可能な一方で、液滴の形状の制御が難しいことがあきらかになった。 これまでの研究成果から、2種類の塗り分けの効果が明らかになった。これにより、液架橋力を用いた物体ハンドリングのための、プローブの塗り分け方法の指針と液滴制御の指針を得た。
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