2021 Fiscal Year Research-status Report
Exploring the Evaluation Index of Urban Structure for the Urban Design Strategy aimed at the Compact City
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20K21029
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡辺 俊 筑波大学, システム情報系, 教授 (60212320)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 都市構造評価手法 / Urban Network Analysis / Project PLATEAU / 3D都市モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでも、簡便な箱モデルであれば2DのGIS建物データを階数に応じて引き伸ばすなどで、一見それらしい3D都市モデルを生成することが可能ではあったが、この方法では建物が単なる柱状体にしかならず、全ての階数データが整っている訳ではない上に実際は建物ごとに階高も異なるので、生成された建物形状はかなりいいかげんなものであったと言わざるを得なかった。最近では点群データから生成した3D都市モデルなども普及しているが、ブロック単位で連続した面として生成されているため、そのままでは建物やその他の地物を区別することも部分的に変更することもできない。空間分析のためには、建物の形状が個別のオブジェクトとしてある程度正確に再現された3D都市モデルが必要である。 一方で、シンガポールのVirtual Singaporeプロジェクトを先頭に、都市空間のデジタルツインを目指して、CityGMLによる3D都市モデルの構築が加速していおり、国土交通省でもプロジェクトPLATEAUを立ち上げ、3D都市モデルの無償提供が始まった。そこで、PLATEAUの3D都市モデルを用いた空間分析として、ネットワーク中心性による都市構造評価手法であるUrban Network Analysis の指標計算を試みた。 都市構造評価手法であるUrban Network Analysisでは探索半径(距離)内にある建物の棟数あるいは総容積をReachと定義し、それを基準にBetweenness(媒介中心性)やCloseness(近接中心性)などのネットワーク指標を再定義しており、PLATEAUのデータには詳細な高さデータが含まれているので、これまで不可能だった容積を用いた分析が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外発信に向けて、日本建築学会計画系論文集に掲載された研究成果を英語論文にまとめた結果、「An analysis on urban shrinkage trends of all Japanese cities by detecting relative densely inhabited districts -Changes in urban form of Japanese cities in an era of shrinking population, part 2」として Japan Architectural Review に掲載された他、3D都市モデルによる都市構造評価に関して、日本建築学会の第44回情報・システム・利用・技術シンポジウムにおいて「3D都市モデルを活用したGIS教育の試行」を発表しているものの、データの整理については、コロナ禍の影響から当初予定していたアルバイトの雇用ができず、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
分析の手続きが複雑なことから、簡便に評価を行えるツールの開発やインストラクションについて検討する。
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Causes of Carryover |
研究自体は順調に進展しているが、コロナ禍で学生の大学キャンパスへの入構が制限されたため、当初予定していたアルバイト人件費の支出がなかった。本年度は状況が改善されると思われるが、臨機応変に対応する。
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