2022 Fiscal Year Research-status Report
マイクロ多相流横断を介した機能性微粒子生成プロセス
Project/Area Number |
20K21104
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
西迫 貴志 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (10431983)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | マイクロプロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は以下の研究を実施した. (1)マイクロ流路デバイスの作製:①Water-in-Oil(W/O)液滴生成を目的とした,マイクロチャネル(MC)乳化用ノズルアレイとDLDマイクロピラーアレイを組み合わせたデバイスの設計・制作を行った.ノズル(開口部最大幅175um,深さ9um)とDLDピラー(深さ90um,直径100um,ギャップ80um,分離直径37um)のPDMSへの型取りは前年度と同様に行った.型取りしたPDMS片とPDMS薄膜をコーティングしたスライドガラスを酸素プラズマ処理により接合することで,流路内壁の全てをW/O液滴生成に適した疎水性壁面とした. (2)MCノズルとDLDピラーを用いたアルギン酸カルシウムゲル粒子生成試験:上記デバイスのMC乳化用ノズルアレイに分散相としてアルギン酸ナトリウムの2wt%水溶液を送液し,連続相として,コーン油,カルシウムイオン(Ca2+)を含むW/Oエマルション,コーン油を3つの並行流として導入した.ノズルにおいて直径約80um,CV値3%のアルギン酸ナトリウム水滴の主滴がサテライト滴と共にコーン油中に生成する様子を確認した.さらに,サテライト滴はコーン油の流れに沿って流路側壁近傍のピラー間を縫うように流動するのに対し,主滴は斜行軌道を取り,W/Oエマルションの並行流に侵入していく様子を確認した.W/Oエマルション流からさらにその隣のコーン油流に侵入した主滴を観察したところ,イオン交換反応による架橋されたアルギン酸カルシウムゲル粒子が水滴内部に含まれていることを確認した. (3)ゲル粒子の溶液置換試験:上記試験において,MCノズルから遠い側のコーン油流の隣にグリセロール水溶液(80wt%)を並行流として追加導入し,アルギン酸カルシウム粒子の生成と溶液置換が連続的に行えるかの検討を行った.W/Oエマルション流内におけるゲル化反応を経て生成したゲル粒子が,そのまま斜行軌道を継続し,コーン油とグリセロール水溶液の界面を通過できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度に油水界面横断による二分子膜小胞体の形成試験を予定していたが,そのために必要なPDMS製マイクロ流路の局所的親水化技術の確立に想定以上の時間を要し,上記試験の進捗に遅延が生じたため.
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Strategy for Future Research Activity |
延長後の最終年度である2023年度は,油水界面横断による二分子膜小胞体の形成試験に主に注力するとともに,本研究課題の総括として各種成果発表を進める.
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Causes of Carryover |
元々の最終年度であった2022年度の研究計画に遅延が生じたことにより延長手続きを行ったことと,国際情勢を考慮して一部国際会議における成果発表のための渡航を見送ったため.延長後の最終年度である2023年度に全額使用予定.
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Research Products
(5 results)