2020 Fiscal Year Research-status Report
酵素を架橋点としたゲルの力学刺激による基質特異性の変化
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20K21223
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 裕一郎 大阪大学, 理学研究科, 助教 (10739676)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | 高分子 / 超分子 / シクロデキストリン / 酵素 / ポリロタキサン |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的達成のためには①酵素活性を落とさないゲルへの修飾方法②酵素を架橋点とするゲルの作製方法③力学刺激がゲルの架橋点となる酵素へ効率的に伝わる方法④力学刺激に強いゲルの作製が求められる。この内、③と④は過去の申請者の報告から、ポリロタキサンという環状分子の空洞部を線状分子が貫通した、ネックレス構造の超分子を用いてることで解決出来る目処がついているため、本年度は①と②の検討を行った。①に関しては、上述のポリロタキサン中の環状分子へ酵素を修飾する方法を開発できつつあり、本年度は環状分子単独を酵素へ修飾することを可能とした。この際に、酵素へ複数の環状分子の修飾が確認された。これにより、本修飾法をポリロタキサン中の環状分子に対して行えば、ポリロタキサン同士が架橋された超分子ゲルになることが予想される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウィルスによる登校制限があり、実験が3ヶ月停止した期間があった。実験期間が3ヶ月遅れてスタートしたと考えると、4項目のうち、2~3項目は達成しているためにおおむね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
酵素の修飾方法の確立や、ポリロタキサン中への酵素の導入を行う。また、研究中に得られた新たなシーズもあるため、これらも含めて同時に行っていきたい。
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Causes of Carryover |
本年度はコロナウィルスの影響で、登校禁止期間が3ヶ月あり、実験の開始が遅れた。加えて学会もオンラインとなり、旅費が浮いた。これらのため余剰金が出た。この余剰金は次年度に遅れを取り戻すため、少し高価になっても反応後の試薬を購入する等でカバーさせて頂く。
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