2021 Fiscal Year Research-status Report
ケージド時計調節化合物を用いた概日リズムの光制御と細胞間相互作用の解析
Project/Area Number |
20K21269
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
廣田 毅 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (50372412)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 概日時計 / ケミカルバイオロジー / ケージド化合物 / 細胞間相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
概日時計は分子から個体の各階層を時間・空間的に統合して多様な生理現象の日内リズムを生み出す。申請者はケミカルバイオロジーの手法を応用し、概日リズムの周期を変化させる新規化合物を発見して鍵となる制御機構を明らかにしてきた。多細胞から成る概日時計システムの理解に向けた次のステップとして解明すべき重要課題が、細胞間の相互作用である。これまでに時計調節化合物longdaysinをもとにケージド誘導体を開発し、時間的な精密制御を実現した。本研究ではこのようなケージド時計調節化合物を用い、狙ったタイミングに狙った細胞で概日時計を定量的に操作する新技術を生み出す。これを概日リズムの1細胞イメージングに応用し、細胞間相互作用の時空間的な解析に挑戦する。本年度は1細胞レベルの概日リズムを測定する顕微鏡システムにおいて、ケージド化合物の活性化に必要な紫色光の照射条件の検討を進めた。光源を変更し、さらにUVをカットするフィルターを用いても、長期的な測定においては光照射による細胞毒性が見られたため、照射時間や強度の検討を行っている。並行して、光によってトランス体とシス体に構造変化するアゾベンゼンを光スイッチとしてlongdaysinに導入し、標的タンパク質であるCKIの活性をUV光と白色光を用いて可逆的に制御することに成功した。さらに、テトラフルオロアゾベンゼンを用いることで可視光(緑色光と紫色光)による調節を可能にし、細胞集団において概日リズムの周期を可逆的に変化させることに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
光スイッチを導入したlongdaysinを開発し、概日リズム周期の可逆的な制御に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
ケージド化合物および光スイッチ化合物を用いて条件検討を進め、概日リズムの局所的な操作を可能にすることにより、細胞間相互作用を解析する。
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Causes of Carryover |
商品の納期が在庫不足のため想定外に遅延したため。既存のリソースを最大限に活用した結果、当初の予定よりも支出を抑えることができた。この分を次年度の消耗品費にあて、効率的に研究を進めたい。
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Research Products
(17 results)