2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K21347
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
酒井 憲司 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40192083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 大介 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 准教授 (30435896)
伴 琢也 東京農工大学, 農学部, 准教授 (20325046)
森山 裕充 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20392673)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 隔年結果 / 非線形動力学 / 共通ノイズ同期 |
Outline of Annual Research Achievements |
多年生樹木は結実年の翌年は休養し,開花・結実せず必要な物質を樹体内に蓄積する.個体の豊凶メカニズムは物質収支モデル(RBM)として知られ,その数理は1次元のテント写像で記述される.本研究においては,RBM個体間の結合様式や気象変動によりRBM個体群の多彩な同期挙動を数理モデルとして構築した.特に,接ぎ木の同期位相に対する効果を調べるための実験区を設定した.2年生ウンシュウミカン‘宮川早生’2本を栽植した.各個体の間に水田畦畔用の波板を挿入し,根系が交差しないようにした.接ぎ木区として,各個体の主枝同士を接ぎ木した.対照区は無処理とした.栽培管理は慣行法に従い,2021年10月18日に接ぎ木区において主軸枝同士の活着を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、兵庫県におけるコナラ豊凶同期の距離相関について全県レベルの広域データから定量化できた。兵庫県のコナラ豊凶に関する位相同期現象について口頭発表を行うとともに、ピスタチオ隔年結果のモデリングに関して論文を国際誌に投稿した。ウンシュウミカンの接ぎ木による逆相同期出現に関する実証実験に着手し、2年間の計測期間を確保できた.
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Strategy for Future Research Activity |
接ぎ木実証実験区において,①全摘果+全摘果区,②全摘果+無摘果,③無摘果+無摘果区を設定する.対照区においては全摘果区と②無摘果区を設定する.2022年5月以降,各個体の葉よりRNAを抽出し,既報文献に従いRT-PCRによりCiFTの発現解析を実施する.これまでの研究成果を公表する。
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Causes of Carryover |
ウンシュウミカンの接ぎ木による逆相同期出現に関する実証実験区の設定が完了し、2年間の計測期間が必要であるため、研究機関を1年延長した.研究成果を国際誌に投稿し,現在査読中である.オープンアクセスとして公表するために経費支出が必要枝り,1年の期間延長が必要であった.
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