2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study of nuclear-cytoplasmic incompatibility for the interspecies cloning.
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20K21361
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 渉 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40708161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 晃司 岡山理科大学, 獣医学部, 講師 (50636800)
山内 啓太郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70272440)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | 発生工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
クローンラット作製条件を検討した。除核を効率化するために、紡錘体観察システムのフィルターを用いた系を確立し、効率的にラット卵で除核を行う条件を確立した。また、Kdm4dの過剰発現によってマウスと同様にH3K9me3の低減が可能であることが分かった。一方で、ラット再構築胚を胚移植したが、クローンラット産子の作出は認められなかった。 マウス-ラット異種間核移植胚の培養条件の検討を行い、マウス卵もラット培養条件(mHTF-mR1ECM)で胚盤胞まで培養できることが明らかとなった。また、ラット卵をレシピエントとした場合は十分な前核形成が認められなかったのに対して、マウス卵をレシピエントとして利用した場合、効率的な前核形成卵の形成が認められた。 胚における遺伝子発現実験の効率化を目指して、エレクトロポレーターを利用したトランスジェニック動物作製系について検討した。マウス受精卵に対する外来核酸のエレクトロポレーションの条件検討を行ったところ、エレクトロポレーションまでの前培養の条件が外来核酸の導入効率に影響することが明らかとなった。また、トランスポゾン系を併用したところ、受精卵を介して効率よくトランスジーンがゲノムDNAに取り込まれた。胚移植を介して産子を得たところ、トランスジーンを持つ個体が効率よく得られ、さらにその次世代へもトランスジーンの伝達が認められた。以上より、受精卵エレクトロポレーションでトランスジェニックマウスの作製が可能であることが明らかとなった。
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