2020 Fiscal Year Research-status Report
光活性型Creシステムを利用した生体内遺伝子操作法の開発
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20K21373
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30377428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 知佳 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40612429)
山田 大祐 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50733680)
佐藤 守俊 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00323501)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 光操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内遺伝子操作の精度(時期特異性や、細胞種特異性)は、Cre recombinase (Cre)loxP 部位特異的 DNA組換え酵素反応の応用により格段に上昇した。青光照射でDNA組み換え反応をコントロールできる光活性型Cre(Photoactivatable(PA)-Cre)に着目し、このPA-Cre技術と、テトラサイクリン誘導発現系システム(TetON/OFF)のActb locusへのノックイン技術を組み合わせることで、in vivoでのlight/Dox-dependentなDNA組み換え反応を可能とする遺伝子改変マウス(TRE-PA-Creマウス)の開発に成功した。同マウスを使用することで、個体レベルでの光活性型Creシステムの有用性を実証し、免疫/幹細胞の細胞動態研究(例:どのタイミングで傷害部位へ遊走し、遊走後どれくらい滞在するのか?遊走後の細胞は分化/機能変化の点でどのような運命を辿るのか?)や、がん研究(例:遺伝子変異細胞の動態を極めて早期に生体内で観察)への応用を目指す。本年度は同マウスと交配するための、各種tTAマウス(ROSA-tTA:全身性にtTAを発現するマウス、Foxp3-tTAマウス:制御性T細胞にてtTAを発現するマウス、LepR-tTAマウス:LepR陽性間葉系間質細胞にてtTAを発現するマウス)の開発を実施した。それぞれについてtargeting vectorを作成し、CRISPR/Cas9の系でノックインさせることでマウスの樹立することを目指した。産仔のGenotypingの結果、正しくノックインされたマウスを選別することに成功したため、現在はマウスを増やし、。TRE-PA-Creマウスとの交配を実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行に必須な研究ツールの開発が当初の計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
開発したTRE-PA-Creマウスを使用して生体内制御性T細胞とMSCのラベリング技術の開発を目指す。
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