2021 Fiscal Year Annual Research Report
社会行動制御に関わる神経細胞の単一細胞レベルの解析及びその活動操作の基盤技術開発
Project/Area Number |
20K21464
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
中澤 敬信 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (00447335)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 社会行動 / 疾患モデルマウス / 単一細胞解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
自閉症は、社会的関係等に障害が認められる頻度が高い神経発達障害の1つである。病態の分子メカニズムはほとんど不明であり、多数の患者を説明できる明確な分子病因は同定されていない。本研究では、野生型マウスおよび申請者が独自に開発した妥当性の高いヒト型自閉症モデルマウス群を用いて、単一細胞レベルの解析を実施し、社会行動の制御に関わる神経細胞の機能解析、および社会行動を制御する神経回路の同定および同定した回路の操作の基盤技術を開発することを目的としている。本年度は、POGZ変異マウスにおける社会行動異常の分子メカニズムを明らかにするため、神経細胞の活動の操作実験を実施した。これまでの研究で前帯状皮質神経細胞の過剰な活動が社会行動異常と関連することが示唆されていたため、社会行動により活性化された前帯状皮質神経細胞の活動を神経活動を制御可能な人工受容体を用いるDREADD法によって抑制した。その結果、野生型マウスにおいては、社会行動により活性化された前帯状皮質神経細胞の活動を抑制することにより、社会行動が低下することが明らかになった。この結果は、前帯状皮質の一部の神経細胞の活動が社会行動の制御に重要であることを示唆している。POGZ変異マウスを用いて同様の実験をしたところ、社会行動に変化はなかったことから、社会行動により活性化された前帯状皮質神経細胞をさらに詳細に調べ、特性により分類していくことが必要であることが明らかになった。
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[Presentation] "POSTSYNAPTIC STRUCTURE FORMATION OF HUMAN IPS CELL-DERIVED NEURONS TAKES LONGER THAN PRESYNAPTIC FORMATION DURING NEURAL DIFFERENTIATION IN VITRO"2021
Author(s)
Kazuyuki Togo, Hayato Fukusumi, Tomoko Shofuda, Hiroshi Ohnishi, Hiroyuki Yamazaki, Mariko K. Hayashi, Nana Kawasaki, Nobuyuki Takei, Takanobu Nakazawa, Yumiko Saito, Kousuke Baba, Hitoshi Hashimoto, Yuko Sekino, Tomoaki Shirao, Hideki Mochizuki, Yonehiro Kanemura
Organizer
International sympoium Tokyo 2021, ISSCR
Int'l Joint Research
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[Presentation] Overexpression of VIPR2 in neurons causes defects in dendritic growth and cognitive impairment2021
Author(s)
Tatsunori Miyaoka, Lu Chen, Mei Yamada, Daichi Koan, Satoshi Asano, Kenji Ishimoto, Shinsaku Nakagawa, Atsuko Hayata, Takanobu Nakazawa, Akihiro Harada, Hitoshi Hashimoto, James A. Waschek, Yukio Ago
Organizer
7th Congress of AsCNP 2021
Int'l Joint Research
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