2022 Fiscal Year Annual Research Report
拡張したランダムペプチド集団から効率的に薬物リードを取得する方法の開発
Project/Area Number |
20K21492
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小出 隆規 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70322253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 亮 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (90632159)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | ペプチド / スクリーニング / モノクローナル抗体 / ライブラリ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘテロキラルなランダムペプチドライブラリ(OB2^nPライブラリ)からモノクローナル抗体に対するmimotopeを取得する高感度検出系の確立に取り組んだ。 高感度化のためにこれまで利用してきた増幅法のうち、感度向上が最も認められ、かつバックグラウンド染色が小さいstreptavidin biotinylated protein network (SBPN)法を中心に更なる検討を行った。紫外線照射によるペプチドビーズと標的抗体のクロスリンクで感度が向上することを確認していたが、照射時間の検討により、紫外線照射によるクロスリンクではこれ以上の感度向上は見込めないことが明らかとなった。架橋剤をライブラリデザインに組み込むことや、後から架橋剤を加えることによるクロスリンクを検討する必要がある。 また、多価ビオチン化タンパク質とストレプトアビジンを交互に加えるサイクル数についても検討を行った。サイクル数をこれまでの5回から10回まで増加させたが、それによる感度向上は認められなかった。サイクルごとに複合体表面のビオチンがストレプトアビジンにキャッピングされることは確認されているため、多価ビオチン化タンパク質の結合量がサイクル数ごとに低下していったのだと考えられた。多価ビオチン化タンパク質の種類を変更すること等を検討していく必要がある。 さらに、ライブラリを構成するペプチド鎖に分岐構造を導入することを検討した。1分岐(ペプチド提示量2倍)までは感度向上が観察されたものの、2分岐(ペプチド提示量4倍)入れた段階で分岐なしのものよりも感度が低下した。これはビーズ上のペプチドが立体的に混み合い、標的抗体がアクセスしづらくなったためだと考えられた。 ペプチドビーズ1個からのアミノ酸配列の同定については、cleavableなリンカー未導入でもMALDI-TOF型質量分析計で実施できることを確認した。
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Research Products
(1 results)