2022 Fiscal Year Annual Research Report
試験管内において卵子形成の支持が可能な卵巣体細胞の新規培養法の確立
Project/Area Number |
20K21500
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大田 浩 京都大学, 医学研究科, 准教授 (50391892)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 生殖巣 / 体細胞 / 再構成卵巣 / 卵子形成 / 培養 / 支持細胞 / 始原生殖細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
始原生殖細胞(primordial germ cell; PGC)は発生初期に運命決定がなされ精子および卵子の起源となる細胞である。研究代表者らはマウスおよびヒトの多能性幹細胞から試験管内においてPGC様細胞(PGC-like cell; PGCLC)を分化誘導する事に成功してきた。マウスPGCLCは胎生期の雌性生殖巣体細胞と再構成卵巣を作製・培養する事により、正常な産仔へと発生する事が可能な卵子へと分化する事ができる。本研究の目的は、マウスにおいて、再構成卵巣の作製が可能な胎生期卵巣生殖支持細胞の増殖培養系を確立し、その細胞を用いてPGCLCからの卵子形成誘導を可能にする事である。 生殖巣体細胞は主に前顆粒膜細胞、間質細胞、血管内皮細胞から構成されていると考えられる。そこで、それぞれの細胞を分取し、生殖細胞との再構成卵巣を作製することにより卵子形成に必要な細胞種の同定を行った。また、異なる種における前顆粒膜細胞に共通のサイトカイン、シグナル経路を同定するため、トランスクリプトームを取得し、マウス以外の種と種間比較解析を行っている。今後同定されたサイトカイン、シグナル経路を活性化させる小分子化合物を添加することで、再構成卵巣に必要な体細胞の増殖培養系の確立を試みる。
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Research Products
(4 results)