2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of Fluorine-18 labeled protein PET molecular probes for the application to neurological diseases
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20K21564
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷内 一彦 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50192787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 龍一 東北大学, 医学系研究科, 助教 (60735455)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | PET / タンパク質プローブ / fluorine-18 / 神経疾患 / BBB透過性ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
バイオテクノロジーの発展に伴い特異性の高いタンパク質PETリガンドが期待されている。本研究では抗体同様に高い結合親和性と標的特異性を持ち、分子量が小さく血中半減期が短いタンパク質リガンドとBBB透過性ペプチド (BBB permeating peptide, BPP)に着目し、研究代表者らが開発した無細胞タンパク質合成系とF-18非天然アミノ酸を用いて脳移行性の高いフッ素18標識タンパク質を合成し、新しい脳内PETイメージング法を開発することを目的とする。今年度はタンパク質リガンドとしてαシヌクレインを標的としたAffibody(AS69)を選択し、BPPはApoEの部分配列を用いて合成検討を行った。その結果、18F-AS69とApoEタグを導入した18F-ApoE-AS69の標識合成に成功した。正常マウスを用いて合成したタンパク質の薬物動態を評価したところ、18F-AS69と比較して18F-ApoE-AS69は有意に脳移行性の増加が認められた。投与直後からPET撮像を実施したところ、18F-ApoE-AS69は高い脳への集積を認めた。また抗体と異なり比較的速い時間での脳からのクリアランスを認めたことから、脳のPETイメージングの可能性を示すことができた。しかしAS69はαシヌクレインの凝集体への結合性が高くなかったため、モデル動物での検証は実施しなかった。脳内のタンパク質凝集体へも結合性を持つタンパク質リガンドの合成と評価を実施したところ、脳内に蓄積したタンパク質凝集体に結合性を有するタンパク質リガンドを見出した。現在、標識合成に向けて最適化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
BBB透過性ペプチドを導入したタンパク質リガンドのフッ素18標識の合成に成功し、薬物動態評価まで進むことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
脳内のタンパク質凝集体に対しても高い結合性を有しているリガンドを選択し、BPPの検討を行う。また、BPPを付加することにより合成収率にも影響することから最適なBPPの探索も進めていく。薬物動態評価が完了したら、脳内病変を持つモデル動物でも検討を進める。
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Causes of Carryover |
PET核種を製造する東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターのRI棟が改修工事のため使用できなかったため。次年度に生じた助成金は標識合成に必要な試薬類、サイクロトロンの使用料として使用する。
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Research Products
(3 results)