2023 Fiscal Year Research-status Report
ジュベール症候群関連疾患の遺伝子診断のためのVUSの病因性スクリーニング法の開発
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20K21584
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
加藤 洋一 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (10815161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 裕將 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (40514237)
伊藤 雅之 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第二部, 研究員 (50243407)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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Keywords | ジュベール症候群関連疾患 / 繊毛 / VUS / アフリカツメガエル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、細胞小器官の繊毛の異常によって引き起こされるジュベール症候群関連疾患(JSRD)に焦点を当てている。JSRDは、脳形成異常、多発性嚢胞腎、網膜障害などを伴う先天性疾患で、既に40以上の原因遺伝子が報告されているが、それらの遺伝子だけでは全てのJSRDの病因を説明することができない。そこで、研究分担者の国立精神・神経医療研究センターの伊藤らが約50例のJSRD患者のゲノム解析を行なったところ、10例以上のvariant of unknown significance (VUS)が認められた。本研究では、それらのVUSの病因性の確定と病因性が確定されたVUSによって引き起こされるJSRDの病態解析の解析を行う。2023年度までに9のVUSについてノックダウン実験が施行され、4遺伝子において繊毛の異常が認められた。そのうち3VUSに関して腎臓の近位尿細管の拡張を認めた。そのため、2024年度はこの4VUS遺伝子についてノックダウン効果の特異性を検証する目的で、ヒトの野生型遺伝子を使用してレスキュー実験を現在進行形で行っている。同時にレスキュー実験が成功したVUS遺伝子に対してJSRD患者のゲノム解析で判明した塩基が変化した過剰発現用のクローンを完成させた。今後、そのクローンが機能を検証していくことで、判明した変異の機能異常をする証明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究で発見された遺伝子が比較的サイズが大きな遺伝子であるためにJSRD患者で見つかったVUSを持つクローンの作成に予想以上の時間が掛かった。また、全長が長いクローンからツメガエル胚へのマイクロインジェクション用のmRNAを作成する過程で効率よくmRNAを作成する過程で技術的に工夫が必要とされ時間を取られている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度中にノックダウン実験で繊毛の形態に異常をきたした4VUS遺伝子に関して、ツツメガエル胚へのVUSクローンの過剰発現実験を行い、VUSの病因性の確定をする。これらのVUSの病因性が確定できた遺伝子の中で、繊毛に局在するものを優先して、該当遺伝子のVUSによる病態の発症メカニズムについて解析を行う。また、繊毛の形態に異常を認めなかった1つのVUS遺伝子に関しては、遺伝子産物を欠損した胚におけるSonic Hedgehogシグナルの活性状況を確認することで、繊毛の機能的異常を引き起こしているか検証する。
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Causes of Carryover |
技術的な問題で実験必要な試料の作成が予定通りに行われなかったため、研究の進行に遅れが生じた。2024度はこれまで使用していた過剰発現用のベクターを変更し、効率的に転写ができるベクターに再度クローニングを行ったクローンを使用して実験を進める。
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