2021 Fiscal Year Research-status Report
バーチャルリアリティを用いたプレハビリテーションプログラムによる術後譫妄予防
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20K21623
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
廣田 和美 弘前大学, 医学研究科, 教授 (20238413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫛方 哲也 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (80250603)
二階堂 義和 弘前大学, 医学研究科, 講師 (50613478)
工藤 隆司 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (40613352)
畠山 真吾 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (10400136)
大山 力 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80282135)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | バーチャルリアリティ / プレハビリテーション / 術後譫妄 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) VRの術後せん妄(POD)への効果 65歳以上のPODハイリスク高齢者で泌尿器科癌根治手術患者10名まで集まり、VR施行群並びにVR非施行群各々5名ずつを施行した。どちらの患者も術後せん妄なしであった。今後症例を増やして解析を行う。
(2) VRの緩和並びに慢性疼痛患者への効果 ①緩和患者6名: VRによりHADSが15.8(標準偏差: 6.6)から13.7(6.4)に有意に低下した。また主観年齢と実年齢の差は2.17(4.54)歳から-5.17(3.87)歳と有意に若返った。また、右手握力が30.0(9.3)kgから31.1(10.1)kg、左手握力が25.0(6.9)kgから26.8(7.61)kgと有意ではない者の増加傾向にあった。 ②慢性疼痛患者9名: VRによりCESDが16.6(4.3)から10.2(5.5)、並びにQIDSが8.9(5.7)から6.2(3.9)へと有意に低下した。つまりうつ状態がVRで改善した。また、主観年齢と実年齢は、0.4(3.7)歳から-2.2(2.9)歳)もVRにより有意に若返った。しかし、MMSEは28.3(2.7)から28.7(2.5)とVRによる認知機能に変化はなかった。また握力(右手: 22.6[12.6] => 24.2[14.6]、左手: 25.2[10.6]kg => 25.2[10.9]kg)も有意な変化はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響で接触を伴うVRを用いた研究を行うにあたり感染の問題などがあり、患者さんの同意が得づらくなっている。感染への恐怖が薄らいできており、同意を得られやすくなってきているので、予定通り進むと期待したい。
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Strategy for Future Research Activity |
患者や医療従事者の新型コロナウイルス感染症への恐怖が薄らいできており、同意を得られやすくなってきているので、今後は予定通り進むと思われる。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で接触を伴うVRを用いた研究を開始するにあたって感染対策を立てる必要が出たことや手術患者や医療従事者のCOVID-19への不安から研究への同意や協力を得づらく、予定よりは患者数を得ることが出来なかったこと、海外への学会での発表が渡航自粛で難しくなったため次年度使用額が生じた。しかし、今後は、COVID-19への不安が軽減されてきたことや海外との交流も元に戻りつつあることから予定通り進むと考えている。
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Research Products
(2 results)