2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of amido-bridged nucleic acid-modified antisense oligonucleotides to treat gastrointestinal malignancies
Project/Area Number |
20K21629
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神田 光郎 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (00644668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小比賀 聡 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (80243252)
笠原 勇矢 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 創薬デザイン研究センター, サブプロジェクトリーダー (10740673)
清水 大 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (50723037)
田中 千恵 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50589786)
小寺 泰弘 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10345879)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | 消化器癌 / Transcriptome解析 / 癌治療核酸医薬 / 高機能性人工核酸 / アンチセンス核酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
転移・再発性消化器癌は臓器によらず予後不良である。主たる治療法となる全身化学療法は分子標的治療薬を中心に徐々にラインナップを増やしているが、不応・耐性が治療成績の限界を生んでおり、全く別の作用機序を有する治療アプローチが求められている。本研究ではデュアル修飾型アンチセンス核酸医薬を用いた癌種横断的新治療薬開発を目指して実験を行った。転移・再発性胃癌を対象に実施したtranscriptome解析データから、複数の条件を満たす新規標的候補分子を厳選した。3つの候補分子(CSRNP3; cysteine and serine rich nuclear protein 3、CPLX1; complexin 1、RNFT2; ring finger protein, transmembrane 2)に重点を置いて、それぞれ複数のアンチセンス核酸配列を合成し、ノックダウン効率を濃度依存性に比較評価した。ついで選抜配列を用いて癌種横断的(胃癌、食道癌、膵癌、大腸癌、肝癌)に細胞株に対する細胞増殖阻害能をin vitroで調べた。この中では、CSRNP3に対するアンチセンス核酸が最も優れた癌細胞抑制効果を示したため、CSRNP3を中心にデータ構築を進めてきた。CSRNP3に対するアンチセンス核酸は、in vitroで濃度依存性に癌細胞増殖能を抑制し、in vivo腹膜播種モデルで腫瘍進展を抑制した。ノックアウトマウスは胎生死なく成長した。胃癌組織を対象としたmRNA発現解析、免疫組織化学染色法によるタンパク発現解析を実施し、組織中CSRNP3発現は再発予後と強い相関を示すことが明らかとなった。同時進行で実験を進めていたRNFT2、CPLX1についても、その発現が消化器癌進展に関与することを、発現解析、シグナル解析、ノックダウン実験によって明らかにしたため英文論文化した(CPLX1も投稿済み)。これらの成果により、新しい消化器癌横断的なバイオマーカーおよび治療標的分子が提案された。
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Research Products
(3 results)