2021 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of the mechanism of cellular localization of driver gene products and its medical application
Project/Area Number |
20K21639
|
Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
西田 俊朗 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 細胞核輸送ダイナミクスプロジェクト, 客員研究員 (40263264)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 裕希 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (20609408)
黒川 量雄 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 専任研究員 (40333504)
|
Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
|
Keywords | ドライバー遺伝子 / ゴルジ体 / タンパク分解 / ユビキチン化 / プロテアソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らは、正常では細胞膜でシグナルを発信するKITが、変異KITを持つがん細胞では、低ユビキチン化状態でエンドソームやゴルジ体に停留して下流シグナル分子を恒常的に活性化している事を示した。また肺癌では変異EGFRはエンドソームで活性化している。これら変異体が、分解されず活性化している分子機構や、その分解を促進した場合、どの様な経路や分解機構で代謝されるかは不明である。本研究では、その分子機構を解明し、変異キナーゼ分解誘導による新規治療法開発の可能性を探る。我々は、分子シャペロンHSP90に対する阻害剤 (17AAG等) やHSP90とは別分子を標的とする化合物Aが、ゴルジに局在する消化管間質腫瘍 (GIST) のKITを分解に導くことを見出した。そこで、ゴルジでの変異KITの分解機構の解明を計画した。 これまでにGISTの変異KITの分解経路は、二種類の独立した経路を見出し、定常状態では作動しないことを明らかにした。本年度は、そのメカニズムについての解析を試みた。GIST細胞に化合物Aを処理すると、KITは速やかにリソソームに移行するが、その移行には、KIT自身の活性化が重要であることを示した。今後、分解への経路を明らかにし、オートファゴソーム等と関連性を確認する。一方、HSP90阻害剤を処理すると、KITのリソソームへの移行は認めず、誘導される分解はリソソーム酵素阻害剤 (塩化アンモニウム, クロロキン等) で抑制されない。一方、プロテアソーム阻害剤で分解が抑えられ、現在、プロテアソームタンパク質とKITの相互作用を確認している。 この様にGISTのゴルジ体におけるKITの安定性を支持する機構には、少なくとも二つのメカニズムが存在することが示唆される。現在、肺腺がんの変異EGFRの分解抵抗性についても、解明の実験計画中である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Journal Article] FLT3-ITD transduces autonomous growth signals during its biosynthetic trafficking in acute myelogenous leukemia cells2021
Author(s)
Yamawaki K, Shiina I, Murata T, Tateyama S, Maekawa Y, Niwa M, Shimonaka M, Okamoto K, Suzuki T, Nishida T, Abe R, Obata Y.
-
Journal Title
Sci Rep
Volume: 11
Pages: 22678
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
[Journal Article] Targeted therapy for drug-tolerant persister cells after imatinib treatment for gastrointestinal stromal tumours2021
Author(s)
Ishida T, Takahashi T, Kurokawa Y, Nishida T, Hirota S, Serada S, Fujimoto M, Naka T, Teranishi R, Saito T, Yamashita K, Tanaka K, Yamamoto K, Makino T, Yamasaki M, Nakajima K, Eguchi H, Doki Y.
-
Journal Title
Br J Cancer
Volume: 125
Pages: 1511-1522
DOI
Peer Reviewed
-
-
[Journal Article] Characterization of the large-scale Japanese patient-derived xenograft (J-PDX) library2021
Author(s)
Yagishita S, Kato K, Takahashi M, Imai T, Yatabe Y, Kuwata T, Suzuki M, Ochiai A, Ohtsu A, Shimada K, Nishida T, Hamada A, Mano H.
-
Journal Title
Cancer Sci.
Volume: 112
Pages: 2454-2466
DOI
Peer Reviewed / Open Access