2020 Fiscal Year Research-status Report
Exploration of novel environmental factors of Parkinson's disease
Project/Area Number |
20K21711
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
古武 弥一郎 広島大学, 医系科学研究科(薬), 教授 (20335649)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / p62 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、低濃度MPP+(MPTPの活性代謝物)により惹起される、本来細胞質でオートファジー により選択的に分解されるタンパク質p62が核に蓄積するという現象が他の条件によっても起こるか調べた。p62核蓄積を簡便にモニターすることを考え、GFP-p62を細胞にトランスフェクションし、GFPの核蓄積を調べる実験系を構築し、様々な条件でp62核蓄積が起こるか調べた。当初、細胞培養メディウムをグルコース飢餓かつアミノ酸飢餓となるPBS(+)とし、かつミトコンドリア脱共役剤であるCCCP (50 microM) を曝露した際に、p62核蓄積が認められる可能性が考えられたため、この再現性を確かめた。その結果、この条件では、GFP-p62のみならずp62を結合していないGFPでも核移行(不溶化)が認められたため、PBS(+)およびミトコンドリア脱共役剤の組み合わせは、低濃度MPP+と異なりp62核蓄積を誘導する条件ではないことが明らかとなった。現在のところ、低濃度MPP+と同様のp62核蓄積が認められる実験条件は見出されていないが、引き続き検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
p62核蓄積をモニターする実験系が準備できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
低濃度MPP+と同様のp62核蓄積が認められる実験条件を引き続き探索する。この際、学内にあるハイコンテントイメージアナライザーOpera Phenixを用いて、スクリーニングの自動化、効率化をはかる。 また、以前より行っているp62結合タンパク質の解析を継続し、p62が核においてどのようなはたらきをしているかを調べる。
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