2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K21739
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Research Institution | Junshin Gakuen University |
Principal Investigator |
村井 孝子 純真学園大学, 看護学科, 准教授 (50733515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深沢 圭一郎 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (50377868)
鈴木 臣 愛知大学, 地域政策学部, 教授 (60397479)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 介護 / IoT / AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、映像IoT機器を利用した介護・看護をおこなう人の負担を軽減するサポートシステムの開発を目的としている。 今年度は、IoT機器と小型環境センサを用いて非接触に生活環境(温度、湿度、照度、騒音、気圧)の測定を行い、遠隔でデータを収集するシステムを開発した。システムを実際に3名の要介護者の自宅および施設居室内に設置し、その動作検証とデータ測定を実施した。収集したデータを機械学習や数値解析を行うことにより、環境の予測や要介護者の行動認識が可能となり初期結果を得た。測定した気温観測データを利用し、Recurrent Neural Network(RNN)による学習で気温を予測できるか施行した結果、1時間程度の近い未来や気温変化の様子は高精度に予測可能なことが明らかになった。また測定した照度や騒音の数値解析結果から、要介護者の起床、就寝状況を予測できる可能性が示唆された。加えて介護者や訪問介護者からのヒヤリングにより、そのニーズは要介護者個々の状況によってさまざまであることが明らかになったため、個別対応が可能なサポートシステムの開発を検討中である。 今後はデータ解析を高精度化するためのセンサ校正を行うとともに、要介護者の生活状況記録と併せ、異常状態や危険の予測が可能かの検証を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、研究協力者への依頼や説明、機器設置のための訪問等が予定より進んでいない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、さらに研究協力者を募り、条件の異なる測定場所でのデータ収集を進めることで、要介護者毎に対応したサポートシステムの基礎データとする。また、収集したデータを解析することで、個別対応サポートシステムをどう開発するか検討する。
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Causes of Carryover |
予定していた施設への訪問や機器設置施設への定期訪問が行えなったこと、緊急事態宣言発出による研究者間の打ち合わせを対面ではなくオンライン上やメール会議に振り替えたことにより、予定していた国内旅費の使用予定がなくなったためである。 次年度は、研究者間の打ち合わせを対面で予定していること、また遅れていた施設や要介護者、介護者への研究協力依頼のための施設や組織訪問を予定しているため、そのための旅費や謝金、不足しているデバイス購入に予算をあてる予定である。
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