2021 Fiscal Year Research-status Report
脳老化に関わる小胞体選択的オートファジー基質の探索と神経老化制御への応用
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20K21751
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
大橋 憲太郎 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50332953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 診祐 名古屋大学, 医学系研究科, 特任准教授 (40378170)
天谷 文昌 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60347466)
内尾 こずえ 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 難治性疾患研究開発・支援センター, 主任研究員 (70373397)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | ER-phagy / ER stress / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、海外の研究者より譲り受けたER-phagy関連因子、FAM134B遺伝子を用いて、複数の発現コンストラクトを作製した。また、全長型FAM134Bに加えて、遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチーとして報告されている複数の変異FAM134B発現コンストラクトも作製した。とりわけ、EGFPやmCherryを付加したもの、NanoBiTレポーターを付加したものなど、次年度の解析に必要なものの多くが完成した。 また、内因性FAM134Bタンパク質の挙動についても検討を行った。血清、アミノ酸、グルコースなどを添加しない培養条件や種々のER stress刺激による変動を解析し、FAM134Bタンパク質発現が低下する条件を明らかにした。 さらに、ER-pahgyと小胞体関連分解(ERAD)やゴルジ体ストレス応答との関連についても検討するために、それらに関わる種々の遺伝子・タンパク質の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度はコロナウイルス感染症による行動制限の影響でやや遅れ気味であったが、本年度は、予定していた解析を順調に進めることが出来た。この結果を次年度に繋げ、研究論文等の成果にまとめたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
作製した各種FAM134B発現コンストラクトをFAM134B欠損細胞株に遺伝子導入することにより、どのような影響を及ぼすかを明らかにし、遺伝子性疾患で見られる神経障害の原因を明らかにしたいと考えている。また、FAM134B依存的なER-phagy経路の制御機構についても解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
前年度に作製しきれなかった各種FAM134B発現コンストラクトやER-phagy関連遺伝子発現コンストラクトを30種類以上作製することができたことから順調であったと考えている。一方で、それらを用いた詳細な解析には、さらなる時間が必要であると考えられたため、次年度へ繰り越しし、慎重に実施することとした。
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