2020 Fiscal Year Research-status Report
Molecular basis that positively protects hypothalamic function during the aging process
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20K21780
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
佐藤 亜希子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 中枢性老化・睡眠制御研究プロジェクトチーム, プロジェクトリーダー (80800979)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | 老化制御因子 / 脳 / 視床下部 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、老化に伴い、脳内では新規因子が生成され、積極的に視床下部の機能を維持しようとする機序がある、という可能性を検証することを目的としている。これまでに、老化に伴い蓄積する分子の除去や、機能低下をもたらす因子を賦活化させることで個体寿命に影響が及ぼされることや、また、最近では、老化(加齢)過程で積極的に発現を減少させることで、成体脳の機能維持を担う分子シグナルが報告されている。一方、老化過程で視床下部機能を積極的に維持するメカニズムについては、これまで明らかにされていない。今年度は、自由睡眠と睡眠制限下に採取した視床下部検体を用いたRNA-sequencing解析と若齢老齢視床下部背内側部検体を用いたRNA-sequencing解析の結果から、加齢や睡眠制限で発現量が増加する遺伝子群を選定した。その中で、食餌制限で発現量が有意に低下する遺伝子群に絞り込み、加齢、睡眠負荷、そして栄養介入により変化する遺伝子群を選定した。この中で、視床下部あるいは背内側部特異的に発現する遺伝子と脳全体に発現している遺伝子群に分類した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の主な計画は候補遺伝子の選定であり、予定通りいくつかの候補遺伝子を選定することができた。現在、機能解析のためのマウスモデルの準備も進んでいる。以上の研究進捗状況から、本研究は概ね順調に進展している、と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、マウスモデルを用いた候補遺伝子の機能解析を進める予定である。同時に、細胞培養実験から候補遺伝子の細胞レベルでの機能も明らかにしていこうと考えている。
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