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2020 Fiscal Year Research-status Report

変調照明光と単一画像を用いることにより高耐攻撃性を実現する違法撮影判定手法

Research Project

Project/Area Number 20K21781
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

杉本 雅則  北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (90280560)

Project Period (FY) 2020-07-30 – 2022-03-31
Keywords違法撮影判定 / 変調照明光 / ローリングシャッターカメラ
Outline of Annual Research Achievements

スマートフォンの普及により、写真や動画のインターネット上での共有が容易になった。それらには撮影制限される映画館、美術館、コンサート会場等でのコンテンツも含まれ、知的財産権保護の観点から喫緊の対策を要する。本申請では、(1)カメラを照明光に対する周波数フィルタと捉える新しい着想に基づき、(2)1枚のみの被写体画像に重畳される照明光の特徴量からカメラパラメータ(露光時間比)や撮影環境を推定し、違法性判定を行うことを目的とする。
ローリングシャッター機能搭載のスマートフォンカメラのフレーム時間をT、露光時間比(露光時間とカメラフレーム時間の比、シャッター開度とも言う)をη (0<η<1)、βkおよびBkを照明からのマルチキャリア送信信号(基本周波数1/ Tとそのk次高調波(k= 1, 2, ..))およびそのカメラでの受信信号スペクトル、 とする。申請者が導出した得られた理論式から,周波数スペクトル比 Bk/βk がηに応じて変化する、つまりカメラが周波数フィルタとして機能すること、各キャリア波の位相がkπη回転することを、それぞれ示すことができる。よって、指定された露光時間比を認可カメラのみに通知し、撮影画像のスペクトル分布および位相を抽出、照合すれば、無認可カメラの検出と違法性判定ができる。これまでの研究においてスペクトル情報の有用性については検証済みである。
今年度は、位相情報の有効性について検討を行い、違法判定性能向上の有用な特徴量となり得ることを確認した。今後は、スペクトル情報との併用、初期位相のランダムな変更による偽造攻撃(forgery attack)耐性の向上等を通してより実用的な手法の確立を目指す。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでの研究でスペクトルを特徴量とした違法撮影判定を行った。本申請では、位相情報の併用による性能向上を目指す。位相が有用な特徴量となる可能性が示唆されており、当該年度で想定していた成果をほぼ達成できたと考える。

Strategy for Future Research Activity

今後は以下の研究を進める。
1.マルチキャリア送信信号の設計と最適露光時間比の探索:無認可カメラで受信され認可カメラで受信されないキャリア波と、認可カメラで受信されるキャリア波から構成されるマルチキャリア波および認可カメラの露光時間比との組合せを、最適化問題として求める。その際、人がちらつき(フリッカ)を感じない周波数に設定する。
2.評価実験と実用化への展開:認可、不認可カメラ撮影画像の訓練セットを用いた機械学習手法の導入等により、違法性判定性能の維持、向上を目指す。画像改竄(画像圧縮、編集、加工)への対応や可能であれば、別プロジェクトで連携中の美術館や博物館にて、実用化を想定した性能評価実験を実施する。

Causes of Carryover

COVID-19の影響により,対外発表や外部機関との提携のための旅費の執行がなくなったこと、一部の機材を既存備品で流用したことなどによる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 変調光照明の位相を用いた違法撮影判定手法に関する基礎検討2020

    • Author(s)
      中道, 渡邉, 橋爪, 杉本
    • Organizer
      情報処理北海道シンポジウム2020

URL: 

Published: 2021-12-27  

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