2021 Fiscal Year Research-status Report
音源定位技術を利用した霊長類の音声ネットワーク可視化と社会性の評価と検討
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20K21811
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
香田 啓貴 京都大学, 霊長類研究所, 特定准教授 (70418763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 麗璽 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (20362296)
中村 克樹 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70243110)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 霊長類 / 会話 / 可視化 / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルスの影響が甚大であり、初年度に計画した内容はほとんど実施できずに最終年度を迎えた。2ヵ年計画の最終年度では、初年度実施できなかった内容を進めることとした。すなわち、初年度通り、マーモセットを対象として複数個体間の発声の状態を可視化、すなわち、発声個体の特定とそのやり取りの監視を機械的に実装するための準備期間を主な達成するべき項目として設定してすすめる予定としていた。そのために、可視化のための環境の整備(防音室の設定や、対象個体の選定、導入方法の確認など)や、その発生個体の特定のプログラムなどの準備と概ねの完成とさせる計画を進めた。現在も続く新型コロナウイルスの影響をうけ、実験施設での活動が困難でありながらも、できるだけ手持ちの装置や協力者の実験的な援助もあり、今年度は準備にあたっての作業期間の中でいくつかプログラム的な実装を進めることはできた。特に発声個体特定をするための実験プログラムの準備が進み、予備的にデータを収集した結果、発声個体の特定を自動的にすすめることのできる実験系が構築できた。これより、より一層のデータを系統立ててとる矢先に最終年度を迎えてしまったため、延長の申請をして来年度さらに充実させる判断をした。本研究は、ある程度の実験基盤が整備され、実験が日々実施できる状況になった場 合、専門に対応する実験補助員を雇用し、その研究に当たる予定であった。実験環境は進められた一方で、その適切な人物を募集し雇用する機会が完全に奪われていたため、その点が最も完了させるには困難な状況になった。プログラム開発は完了しているため、いよいよ動物観察を速やかに開始させ、準備を進め、その上で実験分析プログラムの改善をはかり、大規模データを収集を実施して成果発表につなげたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響で、実験環境の構築後に実験を実施するための人材確保が困難な状況であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
人材を雇用・配置するなどして、速やかに実験データを研究論文として十分な量を計測し、当初目的を達成、挽回する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で人材確保がうまく行かなかった。また学会発表などは一切できなかったのも大きな影響として現れた。 延長された最終年度では、引き続き実験を実施できる人材を確保して、また適切に実験環境構築のための設備投資に当てて、延長年度中に十分な成果を得て、成果発表を急ぎたい。
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