2021 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠段階の覚醒に着目した無拘束型睡眠時無呼吸症候群判定
Project/Area Number |
20K21829
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
高玉 圭樹 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (20345367)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 覚醒 / 機械学習 / ランダムフォレスト / 無拘束型センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,睡眠障害の約6割を占める睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)に着目し,布団やマットレスの下に敷いた無拘束型マットレスセンサのみを用いてSASを判定する手法の確立を目的とする. その目的達成に向けて,令和3年度では,令和2年度に引き続き,研究協力者の医師が務める病院で診察を受けたSASの疑いのある患者の実データを取得し,SAS判定手法に必要な要素を明確化することに取り組んだ.特に,令和3年度では,マットレスセンサから得られる生体振動データをランダムフォレストで学習させると,SAS患者では3Hz前後の波で判定するルールが獲得されるのに対し,健常者ではそのようなルールが獲得されないことが分かった.そこで,詳細に生体振動データを分析すると,SAS患者には生体振動データの中で3Hz前後の波が頻繁に表れるのに対し,健常者には表れないことが明らかになり,それを基にSAS判定手法を考案し,高い精度で判定できることに成功した. これらの結果を含む研究成果を,The 43rd Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine & Biology Society (EMBC2021)などの国際会議,電子情報通信学会のヘルスケア・医療情報通信技術研究会(MICT)などの国内研究会で発表するとともに,特許も出願した.さらに,EMBC2022,第47回日本睡眠学会シンポジウム,2022年度人工知能学会全国大会に投稿した論文が採択されているので,今後発表する予定である.また,The AAAI 2022 Spring Symposiaと第46回日本睡眠学会シンポジウムにて,本研究に関連するシンポジウムを開催し,我々のアプローチの更なる展開について議論した.
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