2020 Fiscal Year Research-status Report
Formaldehyde induces superbulky DNA interstrand crosslinks
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20K21850
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
中村 純 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 客員研究員 (90804518)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 知成 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50273488)
川西 優喜 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (70332963)
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| Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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| Keywords | ホルムアルデヒド / DNA鎖間架橋 / DNA蛋白クロスリンク |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、様々な疾病の原因とも考えられる蛋白付加体がホルムアルデヒド（FA）により作られ、さらにその付加体がスーパーバルキーDNA鎖間架橋（SB-ICL）を作ることを証明することである。我々はFA由来の非常に安定な付加体M2FAに注目している。脂質過酸化で作られるマロンジアルデヒド（MDA）２分子がFAとリジン側鎖のアミノ基と反応し、極めて安定な1,4-dihydropyridine（DHP）型のM2FAを作る。M2FAは環状構造からなり、外環に2個のアルデヒド基を持つ。一般的な単純なアルデヒドは主にアデニン(A)、グアニン(G)、およびシトシン(C)に付加体を作る一方、チミン(T)とは反応しない。そこで、中央の３塩基以外はすべてアデニンおよびチミンからなる56塩基からなるショートオリゴヌクレオチドとその相補 オリゴヌクレオチドを合成した。中央の３塩基は４種の塩基をランダムに組み合わせた。相補オリゴヌクレオチドをアニーリング後、M2FAが付加したリジンアナログ（6-ACA：aminocaproic acid）と反応させ、鎖間架橋が最もできやすい塩基配列を決定している。コロナウイルスの感染拡大により実験ができない期間があったことより、研究予定および内容を一部変更した。本プロジェクト後期に実施する予定であった細胞を用いた実験に代わり、生体レベルの実験をプロジェクト後期に実施するため、FAの解毒に関与する酵素の機能不全マウスの作製を外部委託機関に依頼した。なお、2020年12月4日に行われた第43回日本分子生物学会年会のフォーラム（環境因子と生体防御機構をイメージする！）において研究内容の一部を口頭発表した（演題タイトル：ホルムアルデヒド/アセトアルデヒドにより産生される蛍光性付加体と免疫反応）。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、研究室における実験の規模を縮小することになったことより、昨年度１年間の研究はやや遅れ気味である。コロナウイルスの感染拡大により実験が出来ない期間においては，研究実績に記述したように研究予定および内容を一部変更した。
実際に研究に携わる時間が減った一方で、研究論文の作成に時間を増やした結果、数報の論文を発表することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
2021年度は次のような研究を行う予定である。
（1）合成したオリゴヌクレオチドおよびその相補オリゴヌクレオチドを用いた実験から鎖間架橋が最もできやすい塩基配列を決定する。
（2）決定された塩基配列をもとにスーパーバルキーDNA鎖間架橋の構造を質量解析法を用いて決定する。
（3）ホルムアルデヒドの代謝不全マウスを用いてスーパーバルキーDNA鎖間架橋を検出するサンプルを採材する。
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| Causes of Carryover |
コロナウイルスの感染拡大により実験ができない期間があり、当初予定していた研究に関わる消耗品の購入および分析費用の支出が減少した。
次年度は、本プロジェクトに実施する予定の細胞を用いた実験に代わり、疾患モデルマウスの実験を実施することとし、遺伝子改変マウス作製を委託する費用に2020年度の繰り越し額の一部充てるとともに、2020年度実施する予定であった分析費用に充てる。
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Research Products
(11 results)
