2021 Fiscal Year Research-status Report
光誘導RNA導入法を応用した骨再生のための新規ドラッグデリバリーシステムの開発
Project/Area Number |
20K21895
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70346443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40157904)
福原 瑶子 (内田瑶子) 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60779742)
片岡 広太 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (80744185) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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Keywords | 歯周病 / マイクロRNA / 骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病の中でも、歯を支える骨(歯槽骨)までもが吸収する「歯周炎」に進行すると、食べ物がうまく噛めないなどの機能障害、さらには生活の質の低下やフレイル(虚弱)を引き起こす。よって、歯槽骨の吸収を制御することは歯周病の予防および治療にとって非常に重要である。 近年注目されているマイクロRNAは、全ての生命現象に関わる遺伝情報を制御する。そこで、将来の歯周病治療への応用を目指すために、本研究の目的は、実験光増感剤を付加した光応答性マイクロRNAキャリア蛋白質を使用して、細胞内にマイクロRNAを導入して、培養細胞に対する影響を調べることとした。 前年度は、キャリアの作製方法および導入方法の確認を行った。既存の方法に沿って、その再現性を確認した。TatU1Aというキャリアタンパク質を作製して、細胞質内へ移行したことを顕微鏡下で観察した。 当該年度は、選定したマイクロRNAから2種類のmimic(miR-29a-3pとmiR-21a-5p)を作製した。次に、骨芽細胞を用いて、試薬によるトランスフェクション法およびエレクトロポレーション法をポジティブコントロールとして確認した。視覚的な細胞内移行と、増骨活性に関与するシグナルの変化をそれぞれ確認した。1週間後のアルカリフォスファターゼ活性が増大していた。次に、マイクロRNAのmimicに実験光増感剤のTatU-1Aを付与して、光照射を行い、視覚的な細胞内移行を確認した。ネガティブコントロールとして、光照射をしない群を設けて、視覚的な細胞内移行がないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マイクロRNAの選定、マイクロRNAの模倣品の精製およびマイクロRNAの導入に関する予備実験に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
骨芽細胞を用いて、実験光増感剤を付加した光応答性マイイクロRNAキャリア蛋白質を使用して、視覚的な細胞内移行を確認した。そこで、増骨活性に関与するシグナルの変化が実際に起こっているかどうかを今後確認する。
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Causes of Carryover |
マイクロRNAの選定、マイクロRNAのmimicの精製および骨芽細胞への導入の予備実験に時間を要したために、研究に遅れが生じた。そのため、当初計画していた機器の購入やマイクロRNA導入後の骨造成を調べるための関連試薬などを購入をしなかったため。 機器や関連試薬などを当初の予定通り購入予定としている。
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