2020 Fiscal Year Research-status Report
状況的学習論を用いた留学生の卒業後を見据えた社会参加への道筋構築
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20K21983
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
滝井 未来 滋賀大学, 国際交流機構, 講師 (40881595)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 留学生 / 大学 / 共同的実践 / 共同体 / 卒業後 / 社会参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究計画】 研究代表者が所属する大学の共創グローバル人材プログラム(GP)において実施する。GPでは、将来、国際的な文脈の中でプロフェッショナルとして仕事を遂行し、高い付加価値を生み出すことができる人材の育成を目的とし、留学生と日本人学生が実践的問題解決力を養成すべく、共同でプロジェクトを遂行する教育体制をとっている。そこで彼らの「共同的実践」を調査対象として、次の課題達成を目指す。 (1)プロジェクトの遂行過程をGP学部教員と連携して現場の実態調査を行う。(2)プロジェクト内容や具体的な学び、人間関係、そして自らが描く将来像について留学生を対象にインタビュー調査を実施する。(3)調査から得た課題を日本語教育の実践に反映させて検証を行う。(4)就職を果たした留学生に対して就職活動を含めた社会参加までの過程についてのインタビュー調査と分析を実施する。(5)(2)~(4)に基づき、実践共同体での学びをどのようにキャリア形成へ繋げたのかを概念図化して社会参加を見据えた大学日本語教育のモデルケースを作成する。 【研究成果】 初年度となる本年度は、(1)・(2)・(3)について実施の予定であった。(1)については順調に進んでいる。GP担当教員や具体的な教育内容について聞き取り調査を行い、プログラムの概要や、これまでの実績や課題等について整理を行った。(2)については4名の留学生にインタビューを行い、データ収集を行った。(3)については、研究代表者が主軸となって教育を行っており、(1)・(2)で得た課題を反映させて教育実践を行っている。以上の具体的な成果としては、留学生らが将来像とプロジェクト内の学びを具体的に結び付けられていないことが浮き彫りとなった。本年度実施したインタビュー分析を基に、彼らに必要な知識や意識を日本語教育の現場でどのように支援し育成していくべきかについて具体化していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、留学生を含めたGPに関わる人たちへのインタビューを通じた実態調査を主な計画としていたが、COVID-19の影響により全体的な遅れが生じている。ただし、この遅れについては、今後は積極的にオンラインでの調査を取り入れることで挽回は可能であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、(1)~(2)について引き続き調査を実施して(3)に反映させた総合的な分析と検証を進めていく。また、(4)についての調査も必要である。当初は、関東や九州方面に就職をした卒業生について、現地を訪れて職場環境の様子等も可能であれば調査実施を計画していた。しかし、COVID-19の影響が大きく国内移動が制限される可能性がある。その場合はオンラインで行う等、柔軟に進めていきたいと考えている。そして、(1)~(4)に基づき、実践共同体での学びをどのようにキャリア形成へ繋げたのかを概念図化して社会参加を見据えた大学日本語教育のモデルケースを作成する。
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Causes of Carryover |
本年度は、COVID-19で様々な影響が出ている。具体的には、当初の計画では、国内学会及び国際学会への参加と意見交換を目的とした出張旅費を計400千円予定していた。また、インタビューについても所定の予定人数及び回数を満たせていない。そして、その結果録音データ文字起こしや謝礼等の人件費・謝金の見積額も計画を下回っている。 すでにインタビューを開始している調査協力者にも対面実施が果たせていないため、謝礼の支払いがまだ行えていない等の理由である。協力者への謝礼は対面が果たせない場合は送金等で次年度に対応したい。 また、次年度に学会への参加が十分に果たせない場合は、オンラインでの参加と専門書の購入等で補いたいと考えている。
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