2022 Fiscal Year Annual Research Report
Border-Crossing Children: International Child Protection, Refugee Protection, and the Rise of the 'International' Passport
Project/Area Number |
20K22013
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
大鳥 由香子 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (90882316)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 子ども / 移民 / パスポート / 法制史 / 法文化 / 難民 / 児童保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年12月にハーバード大学に提出した博士論文について、2022年6月に子ども史の国際学会(Society for the History of Children and Youth)から最優秀博士論文賞(Outstanding Dissertation Award)へのCommendation(次点に相当)を授与された。その後、2022年の11月にアメリカ法制史学会(American Society for Legal History)年次大会のプレコンフェレンスとして開催された子どもと法に関する学術会議に、若手研究者の一人として招聘された。その際、シカゴ大学およびロックフォード大学において史料調査を行った。本研究のキーパーソンであるグレース・アボットとジュリア・ラースロップの未公刊史料を収集、分析できたのは今後につながる成果であった。 2022年度はこのほか、博士論文の第一章を改稿し、日本語の査読付き論文として学会誌に出版された。日本語の研究業績としては、初期アメリカにおける子育てに関するキーワード・エッセイを執筆し、初期アメリカ学会の論集に掲載された。また、パスポートに関する感情史の論考も執筆し、2023年に刊行の見込みである。 博士論文の審査の際に第四章を英語の雑誌論文として投稿する予定であったが、論文を執筆する中で、第三章を投稿した方が良いという助言があり、シカゴでの史料調査の成果も踏まえ、新たに原稿を準備した。2023年3月にワシントンで行った史料調査の内容を加え、本年中に投稿予定である。この他、本研究の課題に関連して、Business History Reviewから書評を依頼され、執筆し、2023年中に出版される見込みである。さらに、本研究に関連して、スミソニアン・マガジン誌の記事にコメントが掲載された。
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