2023 Fiscal Year Research-status Report
Indigenous movement in Uruguay
Project/Area Number |
20K22080
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中沢 知史 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (20882541)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2025-03-31
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Keywords | ラテンアメリカ / ウルグアイ / 先住民 / 脱植民地化 / セトラー・コロニアリズム / 歴史的記憶の回復 / チャルーア / 国家アイデンティティ |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、本研究計画のコアでありながら、これまでのコロナ禍で複数次にわたり延期を余儀なくされていた現地調査を実施することができた。 まず、2023年8月にウルグアイを訪問し、政府機関のアーカイブで先住民の遺骨返還にかかわる一次史料を収集することができた。また、国公私立図書館・博物館等で新聞のバックナンバーや展示資料などを複写・撮影することができた。さらに、渡航延期期間中に現地で刊行された資料を収集し、最新の動向をフォローすることが可能となった。アーカイブ、図書館、博物館等所蔵の史資料は現地でなければアクセスできないものであり、研究者としては代表者が初めて閲覧することを得たものも含まれている。 次に、2024年3月にウルグアイを再訪し、既述の作業を進めるとともに、主要インフォーマントに対面での長時間インタビューを実施することができた。インタビューは、2023年8月の渡航時に依頼し事前調整を行っていたものであるが、インターネットを介して話を聞くことが極めて困難な環境に居住するインフォーマントとひざ詰めで会合できたことは、本研究計画を大いに前進させるものである。 なお、上記の二度の現地渡航において、ウルグアイのみならず、ウルグアイ川対岸のアルゼンチン・エントレリオス州を訪問し、同地における先住民運動についても調査する予定であったが、同州の治安が急激に悪化し、商店や公共交通機関が営業停止に至ったことから、調査を中止せざるを得なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画は、これまでのコロナ禍で複数次にわたり延期を余儀なくされていたが、2023年度に二度の現地調査を敢行できたことで、積み重なっていたペンディング調査事項を進めることができたため、おおむね順調に進展していると自己評価す る。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、研究の最終年度にあたり、成果を発表する段階に入る。まず、所属する日本ラテンアメリカ学会大会のパネルにおいて、成果の一部を発表する。また、2023年度に二度実施した現地調査、特にインフォーセントとのインタビューの過程で、南米現地での研究成果を発表するよう招請を受け、2024年8月上旬に実施する予定である。さらに、本研究計画の重要な理論的フレームであるセトラー・コロニアリズムについてまとめ、査読付学術誌へ投稿する。加えて、2024年度中に追加の現地調査を実施する予定である。 研究終了後、本研究計画成果の一部は、現在進行中の大学生向けアクティブラーニング教科書の一部として採録される予定である。
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Causes of Carryover |
本研究計画は、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが始まった同じ年に採択され、コロナ禍の進展に沿って計画の変更を余儀なくされた。複数時の延期を経て2023年度に現地調査を敢行するに至ったものの、当初計画していたウルグアイ・アルゼンチン両国での調査のうち、後者のアルゼンチンは現地治安悪化により中止を余儀なくされた。このため、ペンディングになった事項を2024年度に改めて調査する必要が生じた。燃料費高騰による航空券代が高額となり、また現地のインフレおよび円安により厳しい予算状況であるが、然るべく執行するため渡航(2024年8~9月または2025年2~3月)計画を策定する。
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