2020 Fiscal Year Research-status Report
サブスクリプションサービスにおける顧客の獲得と維持
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20K22094
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
森貞 誠 香川大学, 経済学部, 講師 (60884111)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | サブスクリプションサービス / マーケティング / CRM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、サブスクリプションサービスにおける顧客の獲得と維持について実証的に分析し、効果的なマーケティング戦略の立案に繋げることにある。今年度は、主にサブスクリプションサービスに関する先行研究の整理をおこなったうえで、実証研究の準備をおこなってきた。 現在、音楽・動画・ファッションなど、多くの業種において、サブスクリプションサービスが展開されている。実務において活用が増えるにつれ、近年では学術的研究も増加している。そこで、これまでの主な活動として、先行研究の整理をおこなってきた。先行研究を整理する中で、音楽のストリーミング配信やファッションのサブスクリプションサービスに関する研究が豊富にある一方、動画配信のサービスに関する研究が十分ではないことが判明した。そこで今年度は、動画配信サブスクリプションサービスに焦点を当てて、研究をおこなってきた。中でも、顧客の獲得と維持といった視点から、顧客の収益性に関する分析の計画を立案した。 こうした先行研究の整理を踏まえたうえで、動画配信サブスクリプションサービスに関するアンケートデータの分析を進めている。本研究では、顧客の獲得と維持の観点から研究をおこなっているため、「購買意向」「契約継続意向」といった要素に着目し、分析をおこなってきた。現在、分析が少しずつ進んでおり、翌年度中には国内外での学会発表・論文執筆の形で、研究成果を発表できる計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、これまで先行研究の整理・データ分析の活動を通して、研究が着実に進行している。令和3年度においては、論文・学会報告の形で、研究成果を公表できる予定であり、「おおむね順調に進展している」と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も、動画配信のサブスクリプションサービスに関して、顧客の獲得と維持の観点から研究を進めていく予定である。顧客の獲得に関しては、「サービスを契約する理由」「他者への推薦意向」といったテーマについて、分析を進めていく。顧客の維持に関しては、「サービス継続意向」「サービスに対して(不)満足感を抱く理由」といった観点から、分析をおこなう。こうした分析を通して、消費者が、サービスを契約する理由を明らかにし、動画配信サブスクリプションにおける顧客の獲得・維持の理解に繋げたい。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響によって、学会がオンライン中心になり、研究打ち合わせも対面で開催する機会が減少した。また、経済実験をおこなうことも難しくなり、使用予定だった金額とずれが生じた。次年度については、状況次第ではあるが、対面での活動も増加すると考えている。そのため、今年度難しかった研究活動に研究費を充てたいと考えている。
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