2020 Fiscal Year Research-status Report
A Study on Family Support for Children with Developmental Disabilities Based on the Empowerment and Behavioral Change Approach
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20K22159
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Research Institution | Shigakukan University |
Principal Investigator |
前野 明子 志學館大学, 人間関係学部, 助教 (30883516)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 発達障害児 / 家族支援 / エンパワメント / 行動変容 / 地域 / 当事者 / 協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域で自立的に活動する発達障害児の親グループを対象に、専門家と発達障害児の子育て経験者との協働による家族支援プログラムを実施し、参加者及び子育て経験者双方の自己効力感及び子育てに対する態度への影響について検討を行うものである。 本研究の実施計画は、前述の発達障害児の親グループにおいて、1クール全5回の家族支援プログラムを2年間で2クール実施する予定である。1クール目終了後に、プログラムの効果と課題を分析し、プログラムの修正を行う。2クール目は、修正後のプログラムを実施し、1クール目と同様にプログラムの効果と課題を分析することで、家族支援プログラムの内容を最適化すると同時に、専門家と発達障害児の子育て経験者との協働による家族支援方法の効果と今後の展開の可能性について検討を行う。 2020年度は、1クール目のプログラム実施に向け10月から発達障害児の親グループとミーティングを計4回実施し、12月~3月に全5回のプログラムの実施を計画していた。しかし、11月の参加者募集の時期に県内において新型コロナウィルス感染症の感染が拡大し、複数のクラスターが発生した。そのため、当該親グループと協議の結果、プログラム実施の延期を決定した。10月に倫理審査を受け、研究としてプログラムを開始するための準備を行ってきたが、新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響により、2020年度内の実施を見送らざるを得なかった。 現在、1クール目のプログラムを2021年7月~10月に実施する計画で、当該親グループとの打ち合わせを2回実施した。今回は、新型コロナウィルス感染症の感染状況次第で、プログラムの一部を遠隔にて実施する方法も検討中である。2021年度内に1クール目のプログラムを実施し、その効果と課題を分析の上、プログラムの修正を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は、1クール目の親支援プログラムを実施し、その結果を分析した上で修正プログラムを作成する予定であった。しかし、今年度は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響を受け、プログラムの実施を次年度に延期せざるを得なかった。そのため、今年度の研究の進捗状況は遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、1クール目の家族支援プログラムを7月~10月に実施し、得られたデータの分析結果を基に、プログラムの効果と課題について検討を行う。同時に、専門家と子育て経験者の協働による発達障害児の家族支援方法について、その効果と課題の検討を行う。これらの結果を踏まえて年度内にプログラムの修正を行い、2022年度に2クール目の家族支援プログラムを実施する。 2クール目実施後も、1クール目と同様に得られたデータの分析を行い、プログラムの効果と課題、および発達障害児の家族支援方法としての効果と課題について検討を行う。最終的に2年間の実践により得られた知見を踏まえ、専門家と発達障害児の子育て経験者との協働による家族支援プログラムの効果と今後の展開の可能性について検討を行う。 本研究は、2020年から2年間の研究計画であったが、新型コロナウィルス感染症の影響により、1クール目の実施が2021年度となったことから、1年間研究期間の延長を行い、2022年度に2クール目を実施する計画である。 本研究の家族支援プログラムは、グループワークが中心となるワークショップ形式のプログラムである。そのため、対面での実施を基本としているが、今後の新型コロナウィルス感染症の感染状況次第では、一部遠隔での実施も検討している。家庭で過ごす時間が多くなるコロナ禍において発達障害児の家族支援は、親の子育ての負担感軽減に重要な意味があると考えらえることから、感染症対策に配慮しつつ、実施可能な形態を模索していく必要があると考えている。 以上の理由により、今年度は研究成果を学会等で報告することが出来なかったが、次年度以降は実践を基に研究成果をまとめ、報告を行う予定である。
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Causes of Carryover |
今年度1クール目の家族支援プログラム実施に向け、必要な物品をそろえて準備を進めてきたが、新型コロナウィルス感染症の影響により、今年度内の実施を見送ることとなった。そのため、会場費、交通費、研究調査への協力謝金などプログラム実施に必要な経費を使用しなかった。また、プログラム実施に必要な物品の一部も次年度購入することとしたため、次年度使用額が生じた。次年度に1クール目のプログラムを実施する際に持ち越した助成金を使用する。
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