2021 Fiscal Year Annual Research Report
「海外戦没女性」顕彰のジェンダー研究:第一次世界大戦期アメリカの事例から
Project/Area Number |
20K22161
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
望戸 愛果 筑波大学, 人文社会系, 研究員 (40880282)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | アメリカ合衆国 / 戦争体験 / 歴史社会学 / ジェンダー / 第一次世界大戦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、第一次世界大戦期「海外戦没女性」についての一次史料の入手、およびそれらについての詳細な分析を実施した。加えて、研究代表者のこれまでの研究成果についての講演会・研究会報告も複数回行った。令和3年度の研究実績の概要は以下の通りである。 第一に、第一次世界大戦「海外戦没女性」が戦地で書き著した遺文集の所在を確認し、入手することができた。新型コロナウイルスの影響で同遺文集の所在確認に時間を要したが、先行研究によってこれまで着目されてこなかった「海外戦没女性」の遺文という貴重な一次史料の分析に取り組むことができたことは、大きな成果であると考えている。分析の成果は現在研究代表者が所属している立教大学アメリカ研究所にて報告し、論文化する予定である。 第二に、昨年度シンシア・エンローの主著『バナナ・ビーチ・軍事基地――国際政治をジェンダーで読み解く』を翻訳・刊行したことと関連して、「軍隊・戦争とジェンダー」および「軍事化とジェンダー」についての講演会・研究会報告を複数回行った。とりわけ、2021年7月10日に立命館大学国際平和ミュージアム平和教育研究センターにて行った招待講演「シンシア・エンローにおける「軍事化」概念」(オンライン開催)では、「軍事化」概念に関心を持つ他の研究者たちと有意義な討論を行うことができた。これらの成果を「『戦争体験』のジェンダー学」という研究代表者独自の分析枠組みへと接合し、さらなる研究発展につないでいきたい。
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Remarks |
URL未定(人文書院公式ホームページにて近日中に公開予定)
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Research Products
(4 results)