2020 Fiscal Year Research-status Report
Researching on Inclusive Education in Scottish Policy
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20K22203
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Research Institution | Hiroshima Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
伊藤 駿 広島文化学園大学, 学芸学部, 講師 (90883695)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | インクルーシブ教育 / スコットランド / 教育政策 / 英国 / 比較教育学 / 議事録分析 / スコットランド議会 / 政策分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はスコットランドにおけるインクルーシブ教育政策の成立過程を明らかにすること、またその政策が学校現場に与えたインパクトを明らかにするものである。そのために、(1)議事録分析、(2)専門家への聞き取り調査、(3)管理職への聞き取り調査を行うことを予定している。2020年度は冒頭の研究内容のうち前者にあたる、インクルーシブ教育政策の成立過程の解明に注力した。具体的には、スコットランド政府の公開している議事録を渉猟し、分析対象となる議事録の選定と一部翻訳を行っている。また、議事録分析やインクルーシブ教育に関する資料を収集し、現地調査遂行の下準備も行った。 なお、新型コロナウィルスの流行状況を鑑み、2020年度の渡航は断念したが、2021年度に集中的な調査を実施するための調整を行っている。 さらに、公的データ(PISA)の分析を追加的に行い、スコットランドの現状をマクロな視点から明らかにすることも2020年度は取り組むことができた。なお、この分析の結果は、研究代表者の所属する機関の紀要『子ども学論集』において「英国4地域におけるインクルージョンとアチーブメントの実態」としてまとめている。 また、これまでの研究結果は、日本特別ニーズ教育学会、日本比較教育学会、日英教育学会などで発表できるように準備を進めている。今後は新型コロナウィルスの流行状況を注視しつつ、社会状況に応じた調査設計を随時更新し、研究を完遂する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスの流行から渡航は断念したが、当初より本研究は2ヵ年計画であること、渡航なしで取り組むことができる調査については遂行できていることから、おおむね順調に進展している、と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を随時見直しながら研究を遂行していく。2020年度に渡航できなかった分の調査は2021年度の調査期間を予定より長く取るなどし、調査内容の不足が発生しないようにする予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナの流行から、アルバイトを頼んでいた人が来学できず、予定していた時間を完了することができなかったため。2021年度は予定通り使用する。
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Research Products
(4 results)