2021 Fiscal Year Research-status Report
COVID-19の影響によるストレス対処の授業開発
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20K22214
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大塚 芳生 熊本大学, 大学院教育学研究科, 教授 (10882334)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | COVID-19 / 不安 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.アジア災害トラウマ学会論文掲載 大塚芳生・礒谷由希(2022)COVID-19における小学生のストレス反応の変容Asian Disaster Trauma Reserch Vol.1 pp.103-120 2.第63回日本教育心理学会発表 中国に始まった COVID-19 感染症は,その後ヨーロッパ,米国と感染が爆発的に拡大した。このような事態は子どもの心身の状態にも少なからず影響を及ぼしているものと推測される。COVID-19 下において熊本県内の中学生がどのような不安を抱いているか,これまで実施されてきた研究(人格特性,情動発達,情動知能,レジリエンス等)で取り扱われてきた複数の不安因子に係る尺度を組み合わせて質問紙を構成し直し,中学生が抱えている不安因子の構造を探索的に吟味・ 検討した。本研究は,本大学の学部内倫理審査の承認(申請番号2-2)を得た上で実施した。調査項目は,先程示した不安因子組換用尺度を中心として,中学生の不安を包括的に測定するために,34項目設定した。調査対象者は,M町立中学校2年243名。因子分析の結果,4因子が抽出され,トラウマな要素を持つ不安,身体症状に現れる不安,漠然としたポジティブな状態を逆転させた不安,対人恐怖に係る不安から構成されていることが示唆された。性差を被験者間,不安因子を被験者内要因とする,2(性差:男子学生,女子学生)×4(不安因子:神経質,身体,ネガティブ,対人)の混合型2要因分散分析を行った結果,不安因子についてのみ主効果が認められた。また,下位検定の結果,身体症状神経質とトラウマの不安が高い傾向にあり,ついで,対人恐怖,ネガティブの順であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
M町立中学校全学年の生徒に調査を実施している。また,保護者から見た我が子の調査もする事ができたことから,本年度九州心理学会での発表を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度九州心理学会での発表をもとに,複数の不安因子に係る尺度を組み合わせて質問紙を構成し直し,中学生が抱えている不安因子の構造を再度探索的に吟味して尺度を構成していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究を継続する必要性から,物品費と旅費が必要になったため
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