2023 Fiscal Year Research-status Report
Educational Economic Study of the "Boys' Underperformance" in Education in Rural Philippines: Empirical Approach
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20K22248
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Research Institution | Kyoritsu Women's University |
Principal Investigator |
岡部 正義 共立女子大学, 国際学部, 准教授 (20761737)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2025-03-31
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Keywords | 男子の教育不振 / 農村貧困 / フィリピン |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍による海外調査の制約を受け、当初計画を大幅に修正し、制約下でも実行可能な研究作業を推移させてきた。その結果、主に以下のような知見に到達する実証分析を進めてきている。それは、男子の教育不振を農村貧困下の母親の就労と関連させた時間利用分析である。これは、母親の就労が自らの人的資本を活用させた「自発的」なものというより、農村貧困によって「動員させられた」ものであるという側面と関連するというものである。これにより、母親自発性の高くない形で就労していると解釈される。そして定量分析を進める中で、このような母親の就労がその子どもたちの時間利用に影響を与えることが計量分析で判明した。さらに、男子の教育不振が教員が採点する試験においてのみ顕著に観察されるのに対し、機械採点を採用する国家学力試験の点数においては観察されないという事実に着目した研究も進めてきた。これらの研究成果は、関連する分野の査読付き国際誌にそれぞれ投稿し、研究成果を公開することができるよう、投稿・修正作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍による海外調査の制約を受け、当初計画を大幅に修正し、実行可能な範囲内に研究作業を軌道修正させる必要が恒常的に生じているため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果を関連分野における査読付き国際誌に投稿し、研究成果を公開することができるよう、投稿・修正作業を進めていく。
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Causes of Carryover |
一年間の事業を再延長した。コロナ禍による海外現地調査の制約による調査計画の実施できない部分の調整等が必要となったため。 次年度分としては、可能な限り現地調査またはそれに類する調査活動を実施するための費用、または、研究成果の執筆・英文校正、論文執筆費用等の支出を見込んでいる。
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