2020 Fiscal Year Research-status Report
Educational Impact of Short-term Study Abroad Programs for English Language Learning
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20K22254
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北野 知佳 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (70838325)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 短期留学 / 英語 / キャリア |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の計画では、高等教育における短期留学がグローバル人材の育成に寄与するコミュニカティブな英語力の向上につながるかを検討するため、1) 短期留学プログラムの実態調査、2) 日本人短期留学生がどのような英語話者を留学先での理想の対話者として位置付けているのかについてネイティブ信仰の有無を基軸に調査を行い分析することであった。日本人短期留学生や派遣大学教職員のインタビューを検討していたが、新型コロナウィルス蔓延対策の渡航規制の影響により、当初対象としていた物理的移動を伴う留学がすべてキャンセルとなってしまい、対象をオンライン留学に再設定した。ここでいうオンライン留学とは、留学先で受講予定であった対面授業をオンラインで受講するというものである。手始めとして、2021年2月、3月に、国立大学(1校)で実施していたオンライン短期留学(3週間)に参加する日本人学生(4名)に対し、個別に、留学前、留学中、留学後のオンラインインタビューを行なった。また、同大学で留学生の送り出しを担当する教員に留学の実施状況についてヒアリングを行い、コロナ禍で、高等教育において留学を担当する部局がどのような局面を迎え、どのように状況を打破しようとしているのかについて意見を聞くことができた。この両データは、今後のオンライン留学のあり方の検討、分析につながる有益な情報となると期待される。また、英語学習の過程でのネイティブ信仰に関する文献調査を新たに行い、過去(2018年)に申請者が行ったインタビュー結果をまとめ、国際学会:Ⅳ ISA Forum of Sociology (2021年2月23日)と、第45回社会言語科学研究大会(2021年3月14日)にて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、短期留学に参加予定の日本人学生へのインタビューの実施や、短期留学プログラムの実態調査を行う予定であったが、新型コロナウィルスの影響下の渡航規制により物理的移動を伴う留学が、各大学で中止もしくは延期されている。このような状況の中で、2020年度は、対象をオンライン留学にも拡げて調査を行ったが、当初予定していた質問紙調査については実施が困難な状況となり、進捗状況が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
物理的移動を伴う留学が、本研究の対象であったが、2021年度は、オンライン留学も広く視野に入れ、調査を進めていく必要がある。これまでのインタビュー調査結果の分析も含め、オンライン留学と、物理的移動を伴う留学との相違点や、各留学形態のメリット、デメリットの分析についても検討していきたい。両者を比較することにより、コロナ収束後も、言語学習の上で効率的で充実した短期留学プログラムの構築を期待できる。2020年度に実施ができなかった質問紙調査については、オンライン留学にも対象を拡げることを検討する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により、当初、研究対象としていた物理的移動を伴う留学がすべて、延期もしくは中止となってしまったため。
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