2023 Fiscal Year Annual Research Report
Web上で行うセルフ・コントロール選択測定法の開発
Project/Area Number |
20K22271
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Research Institution | Osaka Jonan Women's Junior College |
Principal Investigator |
片山 綾 大阪城南女子短期大学, その他部局等, 講師(移行) (30881106)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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Keywords | セルフ・コントロール / 衝動性 / web / 行動分析 / 損失 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまでに新しいセルフ・コントロール選択場面(即時小損失/遅延大利得-即時小利得/遅延大損失選択場面)を提案し、その妥当性を示すとともに、セルフ・コントロールを促進する要因の検討を行ってきた。しかしそれらは全て実験室で行われたため、参加者のサンプリングに制限があった。本研究では、Web上でセルフ・コントロール選択率を測定できる測定法を新たに開発し、その利用可能性と問題点を検討した。 2021~2022年度では、大学生と成人(喫煙者・非喫煙者・禁煙成功者)を対象にWeb実験を行い、過去に実験室で行われた実験結果との比較を行った。その結果、少なくとも大学生を対象とした場合には、Web上でセルフ・コントロール選択率を測定できる測定法に利用可能性があることが示されたが、30~40代を対象とした場合にはWeb上でセルフ・コントロール選択率を測定するのは困難であることが示唆された。また、高衝動性(喫煙者)群と低衝動性(非喫煙者・禁煙成功者)群との間でセルフ・コントロールの程度に差は見られなかったが、喫煙者の中でも電子煙草の経験がある人とない人の間では差が見られた。このことから、同じ喫煙者であっても、紙巻煙草を吸う人の方が電子煙草を吸う人よりも衝動性が高い可能性が示された。 最終年度では以上の結果について、国内外の学会にて発表を行った。また、これらの結果についての論文を、現在、学術雑誌へ投稿準備中である。
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