2021 Fiscal Year Research-status Report
心理療法におけるセルフヘルプの実態把握とその促進方法の検討
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20K22275
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Research Institution | Biwako Gakuin College |
Principal Investigator |
伊藤 雅隆 びわこ学院大学短期大学部, その他部局等, 助教 (40876215)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 心理療法 / セルフヘルプ / 認知行動療法 / 活動記録表 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,心理療法の治療効果を高めるセルフヘルプの促進方法にどのようなものがあるかという問いのもとで行っている研究である。心理療法の参加者のセルフヘルプの取り組み量と治療効果の関係を明らかにするとともに,セルフヘルプの促進方法を確立することを目的としている。本年度の研究では,心理療法の参加者のセルフヘルプの取り組み量と治療効果の関係を明らかにするという目的に関連し,セルフヘルプの利用頻度とそのプログラムの効果についての研究を実施している。 前年度中の検討により参加者への負担を減らすことが必要と考えられたことから,セルフヘルプの内容をアクセプタンス&コミットメント・セラピーの自助本に基づいた内容から,活動記録表の利用に絞った。実施途中のため,研究の結果は明らかではない。プログラムの変更の結果として,プログラムの効果が弱まることから,計画時よりも参加者の人数を確保する必要があった。研究参加者が研究計画時よりも多く必要となったことから,研究参加者募集の方法を検討する必要があることが明らかとなった。今年度は所属大学での募集に留まっていたが,所属大学以外でも実施できるように,研究参加者募集の方法を改変している。 2021年度から,オンライン上で研究にかかわる手続きが完結できるように変更を加え,参加者を集められる予定である。当初の計画から変更はあったが,セルフヘルプの利用と利用の支援方法についての研究ができる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施に遅れが生じた理由として,研究代表者の異動による影響があげられる。まず,異動に伴って研究開始までに時間がかかったことがある。研究実施に必要な倫理審査などの制度の違いや,研究実施の体制を整備に時間がかかった点がある。また,研究参加者として参加を学生へ依頼することを予定していたが,異動後の大学では想定以上に学生の参加希望が少ないことがある。異動前には,研究参加者の募集において特別な手立てを必要としなかったが,異動後では参加者募集のために手だてが必要になっている。研究計画時には,想定していなかった事態といえる。 また,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い,キャンパスが閉鎖される期間があった。これらの期間と参加者募集のタイミングが重なることもあり,研究計画よりも遅延が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
学生を対象としているが,現所属での募集に留まっていた。キャンパス閉鎖などの影響を受けやすいことから,協力の得られる他大学での参加者募集も行うことにより,参加人数の確保を目指す。
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Causes of Carryover |
研究責任者の異動,および新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の感染拡大に伴うキャンパス閉鎖により,研究計画の遅延が生じた。そのため,次年度への繰り越しが必要となった。 使用計画として,研究実施にともなう参加者への謝礼と,学会参加に伴う出張費を予定している。研究計画の一部変更に伴い,追加で機材が必要となることが考えられている。
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